研究課題/領域番号 |
04254105
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
西村 善文 横浜市立大学, 大学院総合理学研究科, 教授 (70107390)
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研究分担者 |
甲斐荘 正恒 東京都立大学, 理学部, 助教授 (20137029)
上杉 晴一 横浜国立大学, 工学部, 教授 (70028851)
神藤 平三郎 東京薬科大学, 薬学部, 助教授 (80138966)
京極 好正 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (90012632)
水野 猛 名古屋大学, 農学部, 教授 (10174038)
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キーワード | タンパク質 / DNA / 立体構造 / NMR / X線結晶解析 / DNA給合ドメイン / がん遺伝子産物 / Myb |
研究概要 |
核内原がん遺伝子産物MybのDNA結合ドメインは3個のリピート構造からなり、N末から順にR1,R2,R3と呼ばれている。各リピートの立体構造と機能に関して以下の事がわかった。 1.R3の立体構造をNMRにより解析し、3個のヘリックスからなり、2番目と3番目のヘリックスは、ホメオドメインや細菌のリプレッサータンパク質のDNA認識モチーフであるヘリックス・ターン・ヘリックス構造と類似した構造をとっていた。3番目のヘリックスがDNAの大きな溝にはまり、AACの配列を認識していることが示唆された。 2.R1の立体構造をNMRにより解析し、R3と類忍した立体構造で、同じく3個のヘリックスからなっていた。保存性の高い3個のトリプトファンは他の脂肪族アミノ酸とともに疎水性コアを形成していたが、ヒスチジンは関与していなかった。 3.R2とR3の両方を含むR23,DNA結合ドメイン全体のR123のNMRの解析からR3単独の立体構造はR23やR123中に保存されていた。 4.特異的なDNAとの相互作用の結果、DNAとの特異的な結合にはR23が必須であることがわかった。 5.DNAの一連の変異実験から、特異的な配列としてAACXGX(C/T/A)配列が同定できた。またDNA側のデリーションの実験と組み合わせることにより、R3がAAC配列をR2がGX(C/T/A)配列を認識していることが示された。 6.そのほかOmpR、HーNS,HU等に関してもDNA認識機構を検討した。
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