研究課題/領域番号 |
04262206
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
河野 憲二 大阪大学, 細胞生体工学センター, 助教授 (50142005)
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研究分担者 |
金田 安史 大阪大学, 細胞生体工学センター, 助教授 (10177537)
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キーワード | 遺伝子ターゲティング / 遺伝子導入法 / ジフテリア毒素耐性 / RecA / HVJ-リポソーム法 / 核蛋白質 |
研究概要 |
1.重物細胞での相同組換え頻度に及ぼすRecAの効果 毒素耐性型ペプチド鎖伸長因子2(EF-2)のジフテリア毒素耐性を利用した遺伝子ターゲティングシステムを浮遊培養系ではなく、プレート培養で定量的に検出できる系を確立した。この系を利用し、CHO-K1細胞でRecAを安定に発現している株を用いて、ターゲティングに及ぼすRecAの効果を調べたところ、E13細胞で野生型細胞に比べターゲティング頻度が約3倍上昇していることがわかった。上昇の効果が少ないため。細胞株間の差だけによるものかどうかを現在検討中である。また細胞に導入、発現させた核移行型RecAが細胞内に導入したプラスミド-プラスミド間の相同組換えを促進するかどうかを、大腸菌由来のneo遺伝子を用いて検討した、直鎖状の二重鎖neo遺伝子間での組換え頻度が、RecA発現細胞において有意に上昇しているという果結は現在までのところ残念ながら得られていない。今後単鎖と二重鎖同士の相同組換え頻度をあげられるかどうかについて検討する予定である。 2.蛋白質と遺伝子両者を同時に臓器細胞内に導入する系の開発核蛋白質とプラスミド両者を混ぜ合わせ、されをリポソームに包み込み、その後リポソームと不活化HVJ(センダイウィルス)を混合することにより、HVJ-リポソームを作成する。このHVJ-リポソームをラット肝臓に直接注入すると、導入した遺伝子が効率よく核に運ばれ、その形質を発現することが明かとなった。また、同様の方法で肝炎ウィルスの表面抗原を一過的にラットの肝臓で発現させると、宿主の抗原抗体反応により肝炎の症状を引き起こすことが明かとなった(病理学的所見)。今後は安定に発現させる系の開発を行なう予定である。
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