研究課題/領域番号 |
04262208
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中山 宏明 九州大学, 歯学部, 教授 (70047744)
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研究分担者 |
塩田 進 九州大学, 歯学部, 助手 (00150467)
下川 修 九州大学, 歯学部, 助手 (40136502)
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キーワード | 大腸菌(Escherichia coli) / RecQ / SSB / DNAヘリカーゼ / ATPアーゼ |
研究概要 |
大腸菌RecQ蛋白は、我々によって同定された相同組換えで働教くDNAヘリカーゼであるが、組換え反応における役割の詳細は不明であり、これを明らかにすることが本研究の最終目標である。今年度の結果は以下の通りである。 1.精製蛋白質によるin vitroの研究を推進するため、すでに作製していたRecQ過剰生産プラスミド(lacプロモーターを使用)を、T7ファジープロモーターを用いてさらに改良することを試みた。しかし、理由は不明であるが、本報告の時点までに目的に適うものを得ることはできなかった。過剰生産系の能力は今後の研究の律速因子となるので、さらに努力を続ける予定である。 2.われわれはRecQによる2重鎖巻き戻しがSSB蛋白により促進されることをすでにみていたが、この現象をさらに定量的に検討した。その結果、RecQ量と巻き戻し反量の初速度の関係を表す曲線が、著しいシグモイド形からSSB添加により双曲線形に変ることが確認された。またSSBの効果が、通常の部分2重鎖基質のみならず、完全2重鎖基質の場合にもみられることを確認した。 3.RecQはDNA依存性ATPアーゼ活性を有するが、この活性はSSBの影響をほとんど受けないことが確認された。これは既知のヘリカーゼのATPアーゼ活性が一般にSSBにより強く阻害されることと対照的である。 4.十分量のRecQが得られないので、組換えのin vitro再構成系の構築は予定通りの進捗をみなかった。しかし、gel shift assayにより、線状2重鎖DNA(末端に短い1本鎖部分をもつ)と、RecQ、RecA蛋白とがternary complexを形成することを示唆する結果が得られたので、これを手がかりに今後研究を進める予定である。
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