研究分担者 |
山本 泰望 大阪大学, 理学部, 教授 (50028221)
盛田 フミ 北海道大学, 理学部, 教授 (80000818)
丸山 工作 千葉大学, 理学部, 教授 (60012267)
祖父江 憲治 大阪大学, 医学部, 教授 (20112047)
岡本 光弘 大阪大学, 医学部, 教授 (90028613)
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研究概要 |
本班は計画班員8名,公募班員9名の17名で構成された。平滑筋の收縮弛緩機構はミオシン軽鎮のリン酸でスタートすることはわかっているが、それから後の調制機構については未知の問題が残っており、一方内皮細胞や血球細胞の相互作用も追求すべき課題であった。 ミオシンを中心としてその構造から機能への追求を尾西,岡本らは求め,特にアクチンとの結合部位,ATP結合部位を明らかにした。ミオシン軽鎮の脱リン酸化が弛緩へと結びついているが,脱リン酸化酵素の新らしい精製法を盛田は開発した。ミオシン軽鎮キナーゼの特異的抑制剤オルトマンニンを再発見した野々村らはこの抑制薬を武器として,血球細胞,血小板にアプローチしてCa^<2+>チアンネルの新らしいtypeを発見した。マクロファージでは異物のとりこみを抑制した。 アクチン側の調節に関係するカルデスモンの遺伝子のDNA解析を祖父江は行いH-カルデスモン,L-カルデスモン共同-遺伝子から発現することを確かめた。もうひとつの調節蛋白カルポニンは柴田らによって病的材料での発現機構が追求された。丸山はカルポニンの熱処理によらない新らしい精製法を確立した。アクチン側のもうひとつの調節蛋白ライオトニンは実はミオシン軽鎮キナーゼであることを桑山が明らかにした。但しN端則にアクチン結合部位が存在し、このことがいわゆるライオトニン活性を惹起していた。 平滑筋收縮弛緩に細胞膜を介しての調節作用も重要である。岡本はフォスフォリパーゼA_2を平滑筋自身から精製してきた。野々村はフォスフォリパーゼCがアクチン調節蛋白のひとつであるゲルゾリンと深い関連のあることを発見した。小林は新らしいアネキシンファミリーを見出し,そのアミノ酸配列を決定した。
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