研究課題/領域番号 |
04267104
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
吉岡 亨 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (70046027)
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研究分担者 |
桐野 豊 九州大, 薬学部, 教授 (10012668)
久場 健司 佐賀医大, 医学部, 教授 (60080561)
高橋 智幸 京都大学, 医学部, 講師 (40092415)
阿部 輝雄 新潟大学, 脳研, 助教授 (50010103)
工藤 佳久 三菱化成, 生命研, 部長
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キーワード | シナプス小胞 / 膜融合 / タンパク質リン酸化 / 脱リン酸化 / リサイクリング / アクチブゾーン / カルシウムチャンネル |
研究概要 |
本年度は初年度ということもあって、何れの研究成果も、途中経過を述べるにとどまる。 本研究プロジェクトではシナプス小胞に存在することが分かっており、しかもクローニングが終了しているタンパク質の生理的役割を明らかにすることと、Cキナーゼ及びCaMキナーゼが、シナプス小胞と形質膜との融合のどの段階に関与しているかを明らかにすることに主眼を置いている。以下順を追って述べる。 (1)低分子Gタンパクとして知られるrab3はシナプス小胞のトランスロケーションの主役ではないかという可能性が高くなった。 (2)Syntaxinはアクチブゾーンへのドッキングに用いられるようだ。 (3)Synaptophysinは従来の説どおりpore complexの形成を行う。 (4)GAP-43は若しかしたら膜融合に何等直接的寄与をしていない可能性が出てきた。そうするとPKCの関与も低下することになる。 (5)Synapsin IがDGKであるという仮説は、非常に魅力的である。われわれのデータからは肯定的な結論が得られているが、米国では否定的なデータが出始めている。 (6)Synaptotagminは膜融合には関係ないが、シナプス小胞のリサイクリングのトリガーになるかもしれないと思われる。 (7)Synapsin IIはリサイクリングのうち、伝達物質のpackingに関係ありそうである。 以上の他にも、P型Caチャンネル、カルパインで活性化されるPKCなど新しい機能タンパクも次々と見いだされてきている。
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