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1992 年度 実績報告書

超高感度HPLC/レーザー蛍光法による中枢シナプスの逆行性情報伝達物質の検索

研究課題

研究課題/領域番号 04267205
研究機関東京大学

研究代表者

澤田 嗣郎  東京大学, 工学部, 教授 (90011105)

研究分担者 北森 武彦  東京大学, 工学部, 助教授 (60214821)
大久保 明  東京大学, 農学部, 助教授 (20111479)
キーワードアラキドン酸 / アラキドン酸代謝物 / 中枢シナプス / HPLC / レーザー蛍光法 / 大脳 / プロスタグランジン
研究概要

神経シナプスの後部から前部へ逆行する物質としてアラキドン酸(AA)とその代謝物が想定されている。これが脳の学習や記憶の基本的過程として注目されているLPT(Long Term Potentiation,長期増強)の1つのメカニズムと考えられている。これを証明するため、シナプスにAAやAA代謝物が『存在』し、シナプスに刺激を与えた場合にこれらの物質群が『放出』され、その物質を人為的に投与したときにシナプスに同様の『作用』が働くことを確認する必要がある。しかし、これらの物質群は主にラジオイムノアッセイ法(RIA)により分析されているが、RIAの検出限界は絶対量で数百fmol(1fmolは10^<-15>mol)程度であり、シナプスのような微小で、しかも、微量しか得られないサンプルの分析は感度の点から困難が予測される。
本研究ではこれらの物質群を高感度にしかも多種類同時に分析するため、超高感度検出法であるレーザー励起蛍光法(LIF)と高分離能をもつHPLCを組合わせたHPLC/LIFを開発し、amolレベル(1amolは10^<-18>)、即ちRIAに比較して5桁程度高感度で分析することを目的にした。HPLC/LIFは励起光にエキシマレーザー(波長:351nm、光平均出力10mW)を用い検出系の最適化を図った。その結果標準PGE_2で検出限界50amolを達成した。同様に、微小且つ微量しか得られない神経細胞中のこれらの物質群の検索に適応した順相と逆相のミクロカラムを試作し、生体成分からAA代謝物を選択的に抽出する前処理法を開発した。以上を用いて、モルモットの大脳(湿重量10μg)中のAA、LTB_4、PGD_2、PGE_2、PGF_2α、TXB_2等を100amolレベルで同所に分析し、本法でシナプス中のAAやAA代謝物の分析に有効な方法であることを実証した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] S.Sakae,et al.: "Simultaneous Determination of Ultratrace Prostaglandins in Biological Samples by Using High Performance Liquid Chromatography/Laser Induced Fluorometry" Analytical Chemistry. (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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