研究課題/領域番号 |
04270101
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研究機関 | 愛知県がんセンター |
研究代表者 |
西田 育功 愛知県がんセンター, 放射線部, 部長 (50107059)
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研究分担者 |
三宅 端 三菱化成, 生命科学研究所, 部長
大島 靖美 九州大学, 理学部, 教授 (90037606)
志村 令郎 京都大学, 理学部, 教授 (60025426)
森脇 和郎 国立遺伝学研究所, 10DA03:6, 教授 (50000229)
堀田 凱樹 東京大学, 理学部, 教授 (30010036)
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キーワード | モデル生物 / ショウジョウバエ / 線虫 / セブラフィッシュ / カイコ / シグナル伝達 / 神経系構築 |
研究概要 |
多細胞生物における遺伝子の高次機能を解析する上で、ショウジョウバエなどのモデル系を利用した効率的、先端的な研究の推進が重要である。総括班による少数の研究と、36班の公募研究によって、ショウジョウバエと関連したモデル系を用いた研究を進めた。7月9〜11日に八王子大学セミナーハウスにおいて第1回班会議を日本ショウジョウバエ研究会と合同で、また、2月15日に第2回斑会議を開催した。ここでの班員および班員外からの発表から、個々の研究が順調に進められつつあること、そして、わが国でもショウジョウバエ分子生物学が本格化しつつあることが窺えた。総括班では、希望者に遺伝子ライブラリーなどの配布を行なうと共に、日本ショウジョウバエ研究会と協力して、ストックリストやプロトコール集の作成を進めつつある。 総括班における計画研究では、以下のような成果を上げた。西田は、D-raf(Ser/Thrキナーゼ)の下流因子遺伝子を3種遺伝学的に同定し、その内の2つがMAPKキナーゼ(MAPKK)およびMAPキナーゼ(MAPK)をコードすることを明らかにした。また、これらの優性突然変異により表現型が影響を受けるP因子挿入突然変異の検索により、新しいシグナル伝達因子の同定を進めつつある。堀田は網膜変性遺伝子(rdgA)がアンキリン反復配列を持つジアシルグリセドキナーゼをコードすることを示した。また、中枢神経系形成の突然変異の検索や、ファシクリンIIIの異所性発現などにより、神経系構築の分子機構の解析を進めた。三宅は感覚器形成におけるproneural遺伝子E(spl)m7のエンハンサートラップ系統を用い、そのAS-C産物による発現調節にはDelta,Notchを介した細胞間相互作用が関与することを明らかにした。
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