研究課題
(1)文部省研究指定校の実態は、公開研究発表の機会でしか一般には知られていない。そこでわれわれは、全国7都府県21校のすべてを精力的に訪問し、選択教科の実際をつぶさに調査研究した。学校訪問をするこによって、学校がある地域環境や教育の課題が見えたこと、校長・教務主任ら選択教科の実施推進者の方々のナマの苦労や見解が聞けたこと、実際の授業や学習の様子が見られたことなど、大きな収穫があった。さらに東京都の指定校のうち8校を訪問した。これらの調査結果は、全国と都の研究指定校の実態編と分析編の2冊の冊子として、1993年度の4月にまとめられる予定である。(2)1992年度の各中学校の実態を分析するために、全国12の都府県の約1000校(全中学校の約1割)を選び、選択教科実施に関するアンケート調査を実施した。1993年1月に発送し、2月末日まで約60%の回収があった。実施の状況は、各県や地域によってかなりのばらつきがあり、かつ2年生と3年生とでは講座やコースの組み方にそれぞれ工夫が見られる。これらの詳細な分析結果については現在データの処理・分析中であり、1993年5月に冊子としてまとめられる予定である。なお、ひき続き1993年度の実態について、同じ中学校についてアンケート調査が行われる。(3)原理的な研究については、教育課程における「選択」の原理について、また日本の教育史における選択制の位置づけなどについて行ってきた。以上の研究成果の一端は、日本カリキュラム学会、日本教育学会、日本産業教育学会の1992年度大会にて発表した。また後述する雑誌で論文を発表してきた。
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