研究課題/領域番号 |
04301034
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研究機関 | 国立教育研究所 |
研究代表者 |
阿部 洋 国立教育研究所, 国際研究・協力部, 部長 (40000046)
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研究分担者 |
大塚 豊 広島大学, 教育センター, 助教授 (00116550)
蔭山 雅博 専修大学, 商学部, 助教授 (50204350)
槻木 瑞生 同朋大学, 社会福祉学部, 教授 (30022396)
小林 文男 広島大学, 総合科学部, 教授 (80116582)
平野 健一郎 東京大学, 教養学部, 教授 (40012463)
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キーワード | 植民地教育政策 / 同化主義 / 日本語教育 / 民族主義教育 / 愚民化政策 / 植民地教育認識 / 差別 / 教異交流 |
研究概要 |
今日アジア諸国、ことに隣国たる韓国や中国との教育文化交流の拡充深化が重要な課題となっているが、そのためには、まずかつて日本が行った植民地支配、その教育政策の歴史的事実や実態を十分認識し、その負の遺産を真剣に検討することから始めなければならない。本研究は、上述のような問題意識にもとづいて、かつて朝鮮、台湾および満州において実施した植民地教育政策の具体相を、(1)植民地教育政策の展開過程、(2)民族主義教育の思想と運動、(3)植民地における日本語教育、(4)植民地における高等教育、(5)日本教育界の植民地教育認識、の五つの枠組において解明しようとするものである。 本研究は2ケ年計画で実施し、本年度は初年次として、次のように研究活動を進めた。 (1)新規購入や外交史料館などでの調査により関連資料の系統的収集・整理にあたる一方、各分担者はそれにもとづく分析に着手した。 (2)研究発表会(2回)および研究総会(1回)を実施し、各分担者の研究内容・方法について徹底した討議を行い、研究組識全体としての戦前日本の植民地教育政策に関する統一的把握に資した。ここではまた、多くの新資料の紹介が行われた。 (3)研究合宿(8月初旬国立婦人教育会館)を実施し、明治期の教育雑誌に見られる植民地教育に関する記事・論説の整理分析にあたり、植民地教育理論の形成過程についての討議を行った。 (4)研究分担者は、日本比較教育学会および教育史学会において4件の口頭報告をおこない、その成果の一部は、近く学会紀要などに掲載されることになっている。
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