研究分担者 |
野口 鐵郎 桜美林大学, 文学部, 教授 (20017726)
小林 英夫 駒沢大学, 経済学部, 教授 (80052546)
木村 誠 都立大学, 人文学部, 助教授 (40094263)
加藤 幸三郎 専修大学, 経済学部, 教授 (90083477)
石塚 裕道 日本大学, 文理学部, 教授 (20083222)
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研究概要 |
本研究プロジェクトの第1年目においてわれわれは,旧朝鮮総督府および台湾総督府の関係資料を収集することが可能な状態にあるかどうかを調査・検討した。旧植民地関係文献目録に関しては,アジア経済研究所図書館で収集と情報システム化を進めていることを知り,本研究プロジェクトの研究課題からこれを除外した。また朝鮮総督府関係文書へのアクセスは困難であることが判明したので,当分は研究対象を台湾総督府関係文書にしぼることとし,中京大学社会科学研究所の桧山幸夫教授から関係資料の状況の説明を受け,同氏の研究グループが作成された文書目録,台湾史料研究会編『台湾史料綱文』上・中・下巻(中京大学社会科学研究会,1986・88・89年刊)を提供してもらった。 第2年目には先ず台湾総督府関係の別の情報素材にアクセスできないかを検討した。その結果,台湾総督府の定期刊行物と「族譜」(戸籍)が(台湾)国立中央図書館でマイクロフィルム化されつつあるという情報を得た。しかし入手が難しいので断念し,『台湾史料綱文』が当面最も包括的な情報素材であると判断した。この情報システム化の方法については,ファイリングシステムが予算的に困難なので,パソコン方式にし,かつ画像データ方式を選ぶこととした。テキスト本文を全部複写=入力し,これを1日単位の項目に分ける方式が妥当という結論を得た。 第3年目は,「文書読取りソフト」を用いて『台湾史料綱文』を入力し,各項目に検索のためのキーワードを張りつけるという作業を進めた。しかし「文書読取りソフト」の精度は相当に低く,打ち込みと校正に多大な時間を必要とすることが判明した。その後,「文書読取りソフト」が改良され(MacRederPlus2.0から2.5へ),これに依拠しつつ作業を進め,年度末までに上巻のみで2,600項目を完成した。今後作業は今後も続行することとし成果としては1895年から1903年まで分を印刷した。
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