研究分担者 |
光藤 景皎 大阪市立大学, 法学部, 教授 (10046930)
高田 昭正 大阪市立大学, 法学部, 教授 (50116472)
川崎 英明 島根大学, 法文学部, 教授 (30127485)
大出 良知 九州大学, 法学部, 教授 (50115440)
浅田 和茂 大阪市立大学, 法学部, 教授 (70067734)
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研究概要 |
本年度は,前年度に引き続き各研究分担者が所属機関の所持する設備を利用し,分担する個別テーマにつき研究を進めるとともに,全体合宿研究会(本年度は2回)においてその成果を報告し相互に討議した。その結果として得られた成果のうち最大のものを記せば次の通りである。 私たちは,事実認定の手続的特異性に留意し,これに即応する研究方法を探る必要のあることを共通の認識とすることができた。これ迄事実認定は専ら裁判官の個人的内心に関わる作業であってその実体を外部から客観的に分析することは不可能に近いと考えられてきた。そこで私たちは,法律実務家の協力を得ながらいくつかの具体的なケースを取り上げてその事実認定のプロセスを,証拠の採否,証拠評価の当否,証拠評価の基準,心証形成の当否などに即して具体的に検討する作業を積み重ねた。その結果,事実認定を客観的分析の対象として捉え直し可視化することの可能性を掴みつつあるといっていい。次年度はこの可能性を更に追求してみる必要があろう。
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