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1992 年度 実績報告書

社会集団の変容と新しい社会空間の編成

研究課題

研究課題/領域番号 04301092
研究機関新潟大学

研究代表者

高津 斌彰  新潟大学, 教養部, 教授 (10018583)

研究分担者 松田 隆典  宇都宮大学, 教養部, 講師 (90199802)
川口 太郎  東京大学, 理学部, 助手 (90195058)
水岡 不二雄  一橋大学, 経済学部, 教授 (30199989)
杉浦 直  岩手大学, 総合社会学部, 教授 (50004495)
堂前 亮平  久留米大学, 文学部, 教授 (50062857)
キーワード社会空間 / 生活空間 / 素空間 / 知覚空間 / エスニシティ / 郷友会 / 空間的シンボリズム / 同郷集団
研究概要

社会集団の変化と社会空間の発見について、理論的な整理を進め、各個別研究の進捗状況と個別の分担研究の中間報告を進めてきた。その結果、3つの分野で次のようなまとめの方向を得ている。
1.社会空間の形成には2つの形態がある。一つは主観と、パーセプション、間主観性、などによって形成される社会空間(D.Ley、高津斌彰の口頭発表)と、資本によって生産される社会経済空間(D.Harvey、水岡不二雄)が存在する。それぞれ社会空間形成の種々の要因の発見と課程の検証に大いに役立つ見解である。
2.都市の社会空間には、沖縄の都市社会分析の中から、「シマ」社会の広範な形成とその新しい社会空間としての「郷友会」の形成を見つけている。居住地、職業を通じて形成されることを指摘した(堂前:「沖縄の都市形成と都市化」)。わが国における社会空間形成には、出身地、居住地、職業の要素と地域社会との相互作用が一つの要因であることことを示唆している。都市住民の社会空間形成については都心については、大阪釜ケ崎の「寄せ場」・「野宿者」社会の空間形成の実態の発表(丹羽弘一)を依頼し、研究の基礎を固めようとしている。郊外のそれは埼玉県川越市の調査から、住民の意識と生活社会のネットワーク分析が残された課題である(川口)ことが指摘された。本土の都市部における庵美大島出身者による社会空間形成の研究(田島)も進んでいる。
3.エスニック集団の社会空間については、理論的な整理を「エスニック・アイデンティティと社会空間」として杉浦が進めており、杉浦の米国西海岸、田島の「英国におけるアラブ人の社会空間」研究として手がけられ、中間発表がなされている。男性中心のコミュニティなど性による社会空間の形成も指摘された。農村については今後の進捗に待つ。研究分担者に加えて、若手の研究協力者も得られ、期待できる分野である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 杉浦 直: "空間的シンボリズムと文化" 文化の基礎理論と諸相の研待究」. 55-74 (1992)

  • [文献書誌] 川口 太郎: "「郊外地域における生活行動圏に関する考察」" 地域学研究、駒沢大学応用地理研究所、. 5. 83-99 (1992)

  • [文献書誌] 松田 隆典: "奥能登東部の中心集落と小売業の空間構造」" 宇都宮大学教養部研究報告、第1部、. 24号. 167-183 (1992)

  • [文献書誌] 堂前 亮平: "『熱い心の島瑚礁の風土誌』(「沖縄の都市形成と都市化」)" サンゴ礁地域研究グループ編古今書院., (1992)

  • [文献書誌] 水岡 不二雄: "経済地理学" 青木書店, 299 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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