研究課題/領域番号 |
04302005
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
高野 恭一 神戸大学, 理学部, 教授 (10011678)
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研究分担者 |
吉田 正章 九州大学, 理学部, 教授 (30030787)
真島 秀行 お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (50111456)
河野 実彦 熊本大学, 理学部, 教授 (30027370)
木村 弘信 東京大学, 大学院数理科・学研究科, 助教授 (40161575)
岡本 和夫 東京大学大学院, 数理科学研究科, 教授 (40011720)
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キーワード | 多変数超幾何関数 / 多変数合流型超幾何関数 / モノドロミー群 / ストークス係数 / ツイステッド・サイクル / 合流操作 / 隣接関係式 / 正準構造 |
研究概要 |
1.多変数超幾何関数について:極めた自然に定義される多変数超幾何関数についての詳しい研究がされた。すなわち、(1)あるK3曲面の4次元族に付随する微分方程式系のモノドロミー群の決定、(2)一般の(k,n)型超幾何微分方程式条のモノドロミー群の決定、(3)ツイステド・サイクルの導入とその交点数の研究、などの著しい結果が得られた。 2.多変数合流型超幾何関数について:上記1で扱っている関数はガウスの超幾何の多変数版であるが、ガウスに限らずに、ワンマー、バッセル、エルミート、エアリーなどの1変数合流型超幾何の多度数への一般化がされ、それに関する多くの基本的結果が得られた。(k,n)型超幾何関数の合流型はnの分割に応じて決まる。分割に対応する図形を用いて、関数およびそれが満たすホロノミックな微分方程式条の性質を記述するというのがこの研究の一つの指導原理である。得られた具体的結果は、(1)特異点集合の記述、(2)隣接関係式、(3)合流操作というべき極限操作の発見(4)フックス型の場合のツイステド・サイクルより上の極限操作により合流型の場合のサイクルを求めること(ただし今のところ1次元サイクルの場合)などである。また2変数の特別な場合について、漸近展開やすトークス係数が古典的方法や異空間解析を用いて得られた。 3.パンルヴェ系、ガルニエ系について:パンルヴェ系(VI)について.相空間(初期値空間)が単純な正準構造をもつことが示された。さらに、葉層構造の研究において重要な簡約産定現の改良(収集領域の拡大)が行われた。 4.ジェヴレ族について:特異性をもつ偏微分方程式の枠をジェヴレ族において構成するなどの研究が進展した。
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