研究分担者 |
山本 哲郎 愛媛大学, 理学部, 教授 (80034560)
中尾 充宏 九州大学, 理学部, 助教授 (10136418)
岡本 久 京都大学, 数理解析研究所, 助教授 (40143359)
河原田 秀夫 千葉大学, 工学部, 教授 (90010793)
牛島 照夫 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (10012410)
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研究概要 |
3年計画である本総合研究の第一年度として,順調な研究実績をあげることができた。そのうち主要なものは,次のようにまとめられる。 1.定常及び発展問題に対して,しばしばその中核となるポアソン方程式あるいは楕円型方程式に,chargesimulationに基づく高速解法が有力であることが明らかとなった。これによって,Navier-Stokes方程式で記述される流体現象の大規模シミュレーションにおける数値的因難さが,相当程度軽減できる見通しがえられた。(分担:牛島照夫,岡本久,名取亮,三井斌友) 2.自由境界問題,特に二相の不均一拡散を表現するspinoidal分解の方程式に対して,安定性の著しい数値解法が構成できた。これは,新材料の合成過程を解析する有力な手段を提供するものである。(河原田秀夫,名取亮,森正武) 3.半線型楕円型方程式に対して,函数解析における包含定理を応用し,区間演算による精度保証を行なうことが可能となった。また線型・非線型を問わず広く区間演算のアルゴリズムの研究が進展した。(中尾充宏,田辺国士,三井斌友,山本哲朗) 4.stiff方程式の典型であるHamilton系の,symplectic構造を保存するRunge-Kutta法の性質が明らかとなった。また,stiff系に対して離散変数法アルゴリズムとその並列構成が進展した。(篠原能材,中島正治,三井斌友,室田一雄)
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