研究分担者 |
釜江 哲朗 大阪市立大学, 理学部, 教授 (80047258)
本橋 信義 筑波大学, 数学系, 教授 (70015874)
加茂 静夫 大阪府立大学, 総合科学部, 助教授 (30128764)
林 晋 龍谷大学, 理工学部, 教授 (40156443)
小野 寛晰 北陸先端科学技術大学院大学, 教授 (90055319)
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研究概要 |
本研究は数理論理学,証明論,帰納的関数論,集合論,模型理論,超準解析学及び論理学の計算機科学への応用の諸分野の研究者達が数理論理学の応用という視点に立ち総合的に研究することを第一の目的とした.この研究期間中,最も重要な進展は小野寛晰グループによる非標準論理学の分野の発展であった.構造に関する推論規則に関連する研究は日本においてはかなり以前よりなされていたが,近年,Giraldにより線型論理学が提唱され,それが計算機科学などへの重要な応用がなされることが認識され,日本においても再び研究が盛んになった.そのことにより小野により非標準論理の国際研究集会が企画され,第一回国際非標準論理学会NSL'94が金沢で一部当科研費援助のもとで開催され,重要な種々の成果が発表された.次に,加茂を中心とする公理的集合論のグループにおいては,Ρ_κ(λ)上のイデアルの研究が精力的に為され,イデアルのプレシピタス性や組合せ論的性質に対して多数の成果を得ている.本橋を中心とするモデル理論のグループでは坪井を中心として,モデル理論の代数への応用の研究が一定の成果をあげている.構えを中心とする超準解析学のグループにおいては関数解析への超準的手法が研究され一定の成果を得ている.また,超数学的手法を用いることによって,超準モデルを一切使用しない方法が角田によって提唱されたが,八杉はその考えを発展させ無限の長さを持つ論理式の対系の超数学として超準解析を体系づけることに成功している.角田はそれ等の成果の教育への還元という立場より,述語系の概念を基礎にした解析学の教科書を現在執筆中である。
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