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1992 年度 実績報告書

太陽面爆発と太陽活動現象の研究

研究課題

研究課題/領域番号 04302012
研究機関東京大学

研究代表者

内田 豊  東京大学, 理学部, 教授 (90012814)

研究分担者 えの目 信三  国立天文台, 教授 (50023677)
平山 淳  国立天文台, 教授 (20012841)
小杉 健郎  国立天文台, 教授 (70107473)
常田 佐久  東京大学, 理学部, 助教授 (50188603)
牧島 一夫  東京大学, 理学部, 助教授 (20126163)
キーワード太陽X線観測 / 「陽光」衛星 / 太陽フレア / 太陽コロナ / 太陽活動 / 太陽風 / 天体電磁流体現象 / 天体プラズマ現象
研究概要

本総合研究は太陽観測X線衛星「陽光」から得られつつある第一級のデータを最も有効に生かし、それらによって可能となって来たフレア(太陽面爆発)と太陽活動現象についての新しい描像の確立のために、我が国の太陽物理学の関連研究者の多くを糾合して組織したものである。本年度は3年計画の第1年度にあたるが、すでにメンバーの行った研究の一部が「陽光」初期結果報告の形で出版された。以下ではこれらのうち、いくつかのハイライトについて手短にふれる。
(i)高感度のため、従来見えていなかったコロナが見えてきて、それが自身、および黒点活動域コロナと連動して、激しい振る舞いをしていることが判ってきた。
(ii)活動域コロナは非定常的に加熱されたガスが磁場に沿って吹き上げられて作られており、また全体として常に低速で膨張を続けている。これは従来想像もされていなかったことであった。
(iii)フレア初期の硬X線バーストは、比較的低エネルギーでは超高温プラズマの出す熱X線を見るのでループ形状だが、高エネルギーでは粒子爆撃によるループ脚部のフリッカー的輝きが見える。
(iv)SMM、「ひのとり」等で示唆されたフレア初期の鉄線スペクトル等のブルーシフトは「陽光」により確立され、硬X線バーストに先立つ上昇流の存在が確立された。
(v)アーケードフレアについてその内部構造発展の、それまで考えられていたモデルで説明のつかないような、詳細が観測された。これは理論の新しい発展が必要なことを示している。
(vi)コロナホールの剛体回転は謎とされていたが、これは活動経度帯が剛体回転をしていることを反映しているに過ぎず、極域ではコロナルホールも微分回転している。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] ,Uchida,Y.: "Continual Expansion of the Active Region Corona Observed by the Yohkoh Soft X-ray Telescope" Publ.Astron.Soc.Japan. 44. 155 (1992)

  • [文献書誌] McAllister,A.: "The Structure of the Corona l SoftX-ray Source Associated with the Dark Filament Disappearance of September 28,1991" Publ.Astron.Soc.Japan. 44. 205 (1992)

  • [文献書誌] Shibata,K.: "Observaion of X-ray Jets with the Yohkoh X-ray Telescope" Publ.Astron.Soc.Japan. 44. 173 (1992)

  • [文献書誌] Shinizu,T.: "Transient Brightenings in Active Regins Observed by the Soft X-ray telescope on Yohkoh" Publ.Astron.Soc.Japan. 44. 147 (1992)

  • [文献書誌] Hudson,H.: "White-light Flares Observed by Yohkoh" Publ.Astron.Soc.Japan. 44. 17 (1992)

  • [文献書誌] Acton,L.: "The Yohkoh Mission for High Energy Solar Physics" Science 258,618,. (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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