研究課題/領域番号 |
04302022
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
君波 和雄 山口大学, 理学部, 助教授 (20127757)
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研究分担者 |
竹下 徹 愛媛大学, 理学部, 助教授 (30216882)
相原 安津夫 九州大学, 理学部, 教授 (80037291)
公文 富士夫 信州大学, 理学部, 助教授 (60161717)
小松 正幸 愛媛大学, 理学部, 教授 (00018665)
宮下 純夫 新潟大学, 理学部, 助教授 (60200169)
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キーワード | 海嶺衝突 / 四万十累層群 / 日高累層群 / 三波川変成帯 / 領家帯 / 西南日本白亜紀大成岩類 / 原地性緑色岩 |
研究概要 |
クラー太平洋海嶺の衝突に関連して形成された、もしくはその影響をうけていると推定される地質体(上部白亜系四万十累層群、古第三系日高累層群、領家変成岩類、三波川変成岩類、日高変成岩類、西南日本白亜紀酸性火成岩類)について調査・研究をおこなった。また、西南日本の始新世や新第三紀にも熱的イベントが存在したと推定されるので、これに関しても比較のために研究を行った。これらに関してはまだ検討を続行中の部分も多いが、現在のところ以下のような結果が得られている。 1.北部日高累層群中および四万十累層群中の現地性緑色岩類の分布がほぼ明確になった。 2.現地性緑色岩を含む地層の化石年代を検討した。四万十累層群では、奄美大島から赤石山地まで順次東に向かって若くなることが明確になった。日高累層群では、予測よりも古い年代がでており、今後の検討を要す。 3.現地性緑色岩の化学組成を検討した。多くは、海嶺玄武岩になるが、島弧的な玄武岩も一部に得られており、さらに検討を要す。 4.関門層群と周南層群中の火成岩類の放射年代が明らかになり、内帯白亜紀火成活動史がより明確になった。 5.古地磁気の検討から、現地性緑色岩とその周辺の泥質岩が同じ古緯度で形成されたことが明からになった。 6.四万十帯の熱史を明らかにするために、有機物の変成度に関して検討した。海嶺衝突との関連を検討中。 7.ゼノリスの検討から、西南日本外帯において始新世に熱的イベントが存在したことが明らかになった。 8.このほかに、日高火成岩類の化学組成・三波川変成岩類の構造・九州中軸帯前弧盆の形成史等について検討中であり、海嶺衝突との関連が近い内により明確になると考えられる。
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