研究分担者 |
小松 正幸 愛媛大学, 理学部, 教授 (00018665)
相原 安津夫 九州大学, 理学部, 教授 (80037291)
竹下 徹 広島大学, 理学部, 助教授 (30216882)
前田 仁一郎 北海道大学, 理学部, 助手 (50165643)
宮下 純夫 新潟大学, 理学部, 助教授 (60200169)
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研究概要 |
海嶺衝突に関連して形成された、もしくはその影響をうけていると推定される地質体について検討を行い、以上の結果を得た 1.日高累層群中には、現地性玄武岩質岩を含む地層が少なくとも3列存在する。それら玄武岩質岩の少なくとも一部はMORBである。 2.日高変成帯中の火成岩類の地球化学的・岩石学的検討から,それらが海嶺衝突により形成された可能性が高いことが明らかになった。 3.三陸地域の白亜紀花こう岩類の地球化学的検討から,それらの形成が熱いプレートの沈みこみと関連していることが明らかになった。 4.四万十累層群中の現地性玄武岩質岩の分布が明瞭になった。これらは奄美大島から赤石山地まで四万十帯北帯の南縁部に分布する。 5.四万十帯中の現地性玄武岩質岩の地球化学的検討を行い,これらがMORB組成を示すことが明らかになった。 6.四万十層群中の有機物変成度に関する検討を行い,同層群の熱構造を明らかにした。一部の現地性玄武岩質岩含有層は,明らかに高い熱をうけている。 7.現地性玄武岩質岩含有層である九州の槙峰層の温度・圧力を検討した。本層は,異常に高い温度勾配のもとでの変成をうけた。 8.四万十帯における海嶺衝突と海溝域の堆積作用との関連が明らかになった。 9.Ar/Ar年代の測定により,四国や紀伊半島の三波川変成岩類の上昇年代と海嶺衝突との時間的関係がより明瞭になった。 10.西南日本の白亜紀火成活動の時空分布がより明確になった。 11.花こう岩中のゼノリスの検討から,四万十帯における始新世の熱的イベントが明瞭になった。
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