研究課題/領域番号 |
04302025
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
荒川 義博 東京大学, 工学部, 助教授 (50134490)
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研究分担者 |
都木 恭一郎 宇宙科学研究所, 助教授 (40172142)
木村 逸郎 東海大学, 工学部, 教授 (20010697)
藤原 俊隆 名古屋大学, 工学部, 教授 (90023225)
西田 迪雄 九州大学, 工学部, 教授 (10025968)
吉川 孝雄 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (00029498)
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キーワード | 電気推進 / プラズマ現象 / 性能解析 / 加速機構 / 総合研究 / イオンエンジン / アークジェット / MPDスラスタ |
研究概要 |
電気推進機には,静電加速型、電磁加速型、電熱加速型といくつかの型の推進機が存在するが、それらの推進気に共通していることは、エネルギー変換効率が充分でないこと、長時間作動を可能にするような耐久性のあるものに到っていないこと、さらに推進機の設計の指針となる基本性能を表わす比例則も確立していないことである。このような点を克服するためには、推進機内部の解離、電離、加速過程、アーク及びプラズマの挙動やエネルギー、熱輸送現象等を明らかにする必要があり、これらを理論解析、実験の両面から調べる必要がある。 本研究はこうした目的のために、大学を中心とした研究者が意見、情報交換を重ねて共同して研究を進めることを基本としている。本年度は平成6年10月に九州地区において、第5回目の総合研究のための会合をもち、研究分担者が研究経過の報告を行い、これまでの研究成果と今後遂行すべき研究課題について討論を行った。その結果実験的研究に於いてはレーザー計測、光学的計測などにより、これまでより推進機のブラズマ加速機構が明らかになり、また、推進性能もアークジェットの幾何形状の改良などをはじめとして全般的に向上した。しかしながら、アーク及びプラズマから固体壁への熱損失は依然として大きく、これらの輸送過程の解明とそれを低減させる問題は残っている。 理論的研究面に於いては、アークジェットのプラズマ流れ場の数値シミュレーションに進歩がみられ、実験結果と定性的な一致がみられるようになった。MPDスラスタにおいても、解離、電離などの反応過程を含む一次元流れのモデルが提案された。イオンエンジンでは、多価電離を含めた性能解析モデルが提案され、その結果が示された。
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