研究課題/領域番号 |
04302031
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研究機関 | 九州東海大学 |
研究代表者 |
赤崎 正則 九州東海大学, 工学部, 教授 (30037676)
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研究分担者 |
河野 照哉 東京大学, 工学部, 教授 (30010705)
松浦 虔士 大阪大学, 工学部, 教授 (70112018)
藤井 寛一 茨城大学, 工学部, 教授 (00054354)
河村 達雄 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (20013097)
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キーワード | 雷放電 / レーザ誘雷 |
研究概要 |
本年度は、電力中央研究所の屋外衝撃電圧発生装置とCO_2レーザを組み合わせて、長ギャップ誘導放電の可能性を、実験によって確かめることを主要テーマとした。誘導放電基礎過程の研究は引き続き各研究班で実施した。本年度の研究の成果を要約すると以下の通りである。 屋外実験は悪天候に悩まされたために実験回数は少なかったが、 (1)屋外衝撃電圧発生装置と2台のCO_2レーザ(出力各45J)・2枚の凹面鏡(焦点距離10m)を組み合わせて行った実験の結果、8mの誘導放電に成功した。なおプラズマチャネルは負極性高電圧が現れる上部電極の先端付近に来るように調整した。 (2)上記実験において、2台のレーザによって誘導されたプラズマの有効長は1.5m、放電電圧は3.8MVであり、自然放電より約1MV低い値である。 放電誘導基礎過程の研究成果としては以下のような知見が得られた。 (3)10〜20mm程度のギャップ間に直流電圧を印加した場合、相対的に正の側の電極近傍にプラズマチャネルを生成し、その際正の側の電極がフラットであり、正のコロナ放電を生じていていないと誘導電圧は著しく低下する。 (5)KrFエキシマレーザ、YAGレーザによって生成されたプラズマの観測結果によると、レーザ入射から約1mus以内で衝撃波が発生し、音速で伝搬する。プラズマが生じた所は10mus以上にわたり、密度が希薄な領域が存在する。プラズマ生成初期の電子密度は10^<22>〜10^<23>m^<-3>であった。 (4)放電誘導には、レーザによって生成されたプラズマのうち、気体の加熱膨張によって希薄化された領域の寄与が大きい。 (6)CO_2レーザによるプラズマの生成直後の電子密度は約10^<24>m^<-3>であった。
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