研究課題/領域番号 |
04302038
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
小寺山 亘 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (80038562)
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研究分担者 |
井上 義行 横浜国立大学, 工学部, 教授 (60126373)
前田 久明 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (80013192)
貴島 勝郎 九州大学, 工学部, 教授 (90038042)
経塚 雄策 九州大学, 大学院・総合理工学研究所, 教授 (80177948)
大楠 丹 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (70038537)
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キーワード | 浮体式海洋構造物 / スラスターアシステッドムアリング / 制御設計 / 長周期漂流力 |
研究概要 |
本年度は係留による位置保持とスラスター制御による位置保持を組み合わせたシステム(スラスターアシステッドモアリング)の制御設計を行った。このシステムでは係留は潮流、風等の準定常外乱成分に対する位置保持に使用され、スラスターは長周期動揺を防止するために使用される。これにより、スラスターは風、波等による変動漂流力に抗して位置を保持するだけの推力を発生するだけでよいことになり、位置保持のためのエネルギーを大幅に減らし、かつ、係留単独の場合に比較して格段の位置保持性能を期待できる。 浮体模型に働く流体力係数を実験、3次元特異点分布法によって求め、コントローラーをLQI制御理論を用いて設計し、運動シミュレーション計算を行い、以下の結論を得た。 (1)LQI制御理論を使用したコントローラーは、長周期動揺を防止することが可能である。 (2)カルマンフィルターを用いると長周期動揺のみに反応し、波周期の運動に反応しにくいコントローラーが設計でき、スラスターの駆動エネルギーを減らすことができる。 更に、要素研究として (1)浮体構造物の長周期動揺減衰力の研究を行い、減衰力係数はReduced Velocity Vrに依存するし、さらに不規則波中においてもVrで良く整理できることを発見した。 (2)浮体構造物に働く長周期波浪強制力に関する有効な数値計算法を開発した。 (3)大型海洋構造物の設置が周辺海域に及ぼす影響の評価を開発した。 その他、スラスター性能・ライザー管の挙動・多方向波中での運動などについて研究を行い、大きな成果を得た。
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