研究分担者 |
渡邊 康玄 北海道開発局, 開発土木研究所, 副研究室長
辻本 哲郎 金沢大学, 工学部, 助教授 (20115885)
砂田 憲吾 山梨大学, 工学部, 助教授 (20020480)
清水 義彦 群馬大学, 工学部, 助手 (70178995)
石川 忠晴 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (50159696)
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研究概要 |
1.植生群落調査:扇状地河川の代表例である手取川河川敷において河道内植物群落分布についての調査を行ない,特に縦断方向に帯状の群落を形成するカワヤナギ,アキグミ,ツルヨシなどの群落形成特性を基準流量時水位からの比高に着目して明らかにした。北海道・鵡川においては洪水後の樹木の倒伏状況の詳細な調査から,樹木倒伏が河道微地形に支配されていることが明らかにされた。また,樹木群の影響を考慮した2次元浅水流モデルで当該洪水の再現が試みられた。さらに河川・貯水池の水辺の潅木の生長過程を幹・枝の接合状況に着目して調査され,水辺の潅木林の経年変化予測の手掛かりが得られた。 2.植生層上の流れ:可橈性を有する沈水性植物を対象に植生層協会近傍の組織渦が画像解析とマスコン法で調べられ,組織渦がローラーとリブ構造からなる三次元構造を持っていることが明らかにされた。一方,組織的に変動している柱状植生層では,植生密度の空間分布がどのように不均一化するかが調べられ,このような非均質植生層上の流れについての検討が行なわれた。 3.植生帯を伴う流れと流砂:植生帯を伴う流れの流速分布が導かれ,それをもとにした線形不安定解析によって,水平組織渦の発生が説明が試みられた。これに起因する低周波変動のため,植生近傍で掃流砂の横断方向フラッスが交番する過程を非平衡掃流砂モデルで表現し植生帯境界近傍の縦筋地形,分級縦筋の形成が説明された。また,応力代数モデルによる流れの数値計算によって,高水敷・植生帯の並存する場の流れの予測が試みられた。 4.植生と河川の土砂動態:地理情報システムを利用して植生の繁茂分布をも考慮した流域特性にもとづいた試作された水系全体の土砂動態モデルを用いて,中上流部の河川植生繁茂機会と出水頻度・流送土砂条件との関係について考察された。
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