研究課題
平成4年では、地方圏活性化の概念と理論的枠組み、さらにそれを推紹するための方法論的なバックグラウンドを整えるため、各研究者のそれぞれの専門領域(地域計画、風土分析論、景観工学、環境設計学など)を有機的に連携させるための研究討議を行った。とくに、研究全体のフレームを構築するための理論的検討、地縁的地域特性からみた社会基盤整備調査手法の検討を行った。これまでにも地域計画に関して実績と豊富な経験を有し、また地域計画の理念に関しても独創的な研究を展開している研究者(佐佐木、五十嵐、井上、森津、西井)が中心となって検討した。この結果、地域計画における風土分析の意義と役割、地域圏活性化のための 基盤整備計画の基本戦略、それと地縁性との関係、社会基盤施設計画の整備評価の孝え方などを具体的な検討項目として、最終的に計画プログラムの全体フレームを提示した(西井・佐佐木の研究発表に一部記載)。とくに、従来の地域特性といった概念から、風土性と呼べる範囲にまで拡張し、地域の風土的心性を把握し、施設計画へと適応すべきことが真の意味での活性化につながることを確認することができた。そして、新たなる調査分析手法・整備評価指標といった方法論に関する展開については、竹林が御話を用いた地域の活性化手法を提案し、地縁性の計量化に関する試みを川崎が行っている(研究発表に一部記載)。さらに、理論フレームとの整合性も検討する必要があり、次年度において、研究分担者全体での調整が予定されている。
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