研究分担者 |
鬼塚 克忠 佐賀大学, 理工学部, 教授 (20037948)
川邉 洋 三重大学, 生物資源学部, 助教授 (80126036)
下川 悦郎 鹿児島大学, 農学部, 教授 (60041670)
小川 滋 愛媛大学, 農学部, 教授 (30037973)
岸原 信義 佐賀大学, 理工学部, 教授 (40003769)
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研究概要 |
砂防工業研究の対象として、普賢岳火山活動に伴う諸現象の内、普賢岳、眉山山体での巨大崩壊および火山灰、火砕流堆積帯からの土石流発生流下の原因究明および災害対策を対象として研究を進めた。 巨大崩壊については大別して熱水噴出および地震を誘因と想定して、双方に対応した観測項目を選定した。勿論双方はかなり共通した観測項目となる。 まず放射線探査,電気探査,地電流,地温等の測定により、とくに危険斜面の判定を行った。同斜面では伸縮計、歪計、光波測定の定常観測を行い、その挙動を把握している。更に広域的に地温,水温,地下水位,地下水流量も定常観測しG.P.S,光波,傾斜計,測定結果との照合をはかり、火山活動と地殻変動との関連を或程度明らかにすることができた。 地震については崩壊発生の最大加速度および間隙水圧の限界値を算定し、更に地震発生の予見対策として地電流,放射能の時間的変化を観測することによって判定していくこととしている。一方土石流に対しては山腹斜面のガリー発生の状況を空中写真によって時系列的に分析し土石流の規模との関係を明らかにしている。同時に火山灰のレオロジー特性から混濁流の肥大状況、エネルギー等を計算し、更に下流の各河川の放流可能量との対比を行い各降雨階級毎での河川溢流ハザードマップを作製している。 以上の研究成果は火山活動に伴う2次災害の発生防止に対する有力な基礎資料として評価できるものと考える。
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