研究課題/領域番号 |
04304015
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
蚕糸学
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
黄色 俊一 東京農工大学, 農学部, 教授 (80015081)
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研究分担者 |
島田 順 東京農工大学, 農学部, 助教授 (00015124)
横山 岳 東京農工大学, 農学部, 助手 (20210635)
中田 徹 北海道大学, 農学部, 助教授 (80001436)
武井 隆三 信州大学, 繊維学部, 教授 (80021161)
小林 正彦 東京農工大学, 農学部, 教授 (60162020)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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キーワード | カイコ / 倍数体 / 3倍体 / 4倍体 / 6倍体 / 染色体 / モザイク |
研究概要 |
倍数体の誘発:産下直後の卵を高温、低温処理することによって3倍体,4倍体及び6倍体を誘発した。3倍体は不還元分裂型の卵核と精核の接合にって生じたZZW型であった。6倍体はZZW型の3倍体の核が倍加したZZZZWW型であった。4倍体は雌核発生や接合核の倍加によって誘発された。 染色体の行動:不還元分裂型の卵核が倍加したZZWW型の4倍体が雌核発生により誘発された。この4倍体に2倍体を交配し、次代(3倍体)を得た。この次代で形質分離を調査した結果、染色体の不分離と考えられる性比や血色の分離比に異常が見られた。この染色体の不分離は倍数体の誘発時に染色体の対合、付着が生じた結果、起こると考えられた。 倍数体の計量形質:倍数体の繭重や繊維特性を調査した。その結果、4倍体では計量形質の増加は期待できないが、4倍体を雄親とする3倍体では繭量の著しい増加がみられた。 混数体と胚致死:還元分裂型の単為発生卵やモザイク卵の胚子のDNA量をフローサイトメトリーにより測定した結果、多くが混数体であり、前者がn+2n+3n型、後者はn+2n+3n,n+2n+4n型の混数体が多く出現していた。孵化蚕には半数体細胞を持った個体はあらわれなかったことから、半数体細胞を持つ胚子はすべて卵期に致死すると結論された。3倍体雌に2倍体雄を交尾、産卵させると次代胚を得ることができるが、孵化するものはなく、すべて胚致死した。この次代の胚子の倍数性は2.5nであり、胚子を組織学的観察した結果、外胚葉系の組織の肥大しているのに対して内胚葉系の組織が未発達であった。
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