研究課題/領域番号 |
04304017
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
大庭 喜八郎 筑波大学, 農林学系, 教授 (80176982)
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研究分担者 |
内田 煌二 筑波大学, 農林学系, 講師 (10015670)
日詰 雅博 愛媛大学, 教育学部, 助教授 (30116967)
戸田 義宏 九州東海大学, 農学部, 教授 (50070082)
荒木 眞之 筑波大学, 農林学系, 助教授 (80193077)
斎藤 明 九州大学, 農学部, 教授 (30253511)
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キーワード | スギゲノム / 連鎖分析 / RFLP / RAPD / 胚致死遺伝子 / 染色体 / 分染 / 制限酵素 |
研究概要 |
(1)胚致死遺伝子を考慮した連鎖分析計算手法の開発:劣性標識遺伝子ヘテロ個体の戻し交雑と自殖とに大別し、胚致死遺伝子との連鎖の有・無に細区分して分離の期待頻度を求めた。それにより組換価推定の計算方法を求め、ついで共優性遺伝子2座と胚致死遺伝子1座とが関係した場合の分離比、期待頻度の誘導および組換価の推定計算方法を検討した。(2)色素・形態変異等の劣性標識遺伝子ホモ個体の作出:ヨレスギ(針葉よれ:優性遺伝子)、ミドリスギ(冬期の緑色針葉:劣性遺伝子)白子・黄子・淡緑色苗・形到異常苗等を生じる劣性遺伝子について劣性ホモ個体作出の交雑を行った。(3)標識遺伝子座とアイソザイム遺伝子座、アイソザイム遺伝子座間の連鎖分析:標識遺伝子のヨレスギおよびミドリスギをそれぞれ片親とした交雑F_1の自殖後代について両標識遺伝子座における期待分離比3:1に適合した家系、また不適合の家系についてAap-1、Est-1、Lap、Mnr、Px、Shd-2のアイソザイム分析をした。ヨレスギ遺伝子座と連鎖しているアイソザイム遺伝子座は検出されなかったが、Shd-2とLapの遺伝子座近傍にそれぞれ胚致死遺伝子座の存在が推定された。(4)スギ核DNAのRFLPプローブおよびRAPDマーカーの作製:RFLP解析およびRAPD解析のためオキノヤマスギとクモトオシ、G-5と佐賀3号の両親、F_1、F_2(合計8家系、627個体)の新葉からDNAを抽出した。RFLP解析用として制限酵素Hind IIIで切断したDNAを大腸菌プラスミドベクターpUC19でクローニングし、RFLP解析に適した約400個のプローブを選定した。前記3品種について、RAPDマーカー開発のため218種のプライマーを検定した。RCR増幅の結果、132種のプライマーで増幅が確認され、多型がみられた約90種のプライマーを選定した。(5)スギゲノムの構成染色体の個別識別:スギ根端の体細胞染色体に、rDNAをプローブとしたinsitu hybridizationにより、二次狭窄部に弱いながらも反応があった。
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