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1993 年度 実績報告書

地球温暖化に伴う温帯.北方系樹種の生態遺伝育種に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 04304018
研究機関東京大学

研究代表者

渡邊 定元  東京大学, 農学部(林), 教授 (30182918)

研究分担者 門松 昌彦  北海道大学, 農学部, 助手 (60158847)
井出 雄二  東京大学, 農学部(林), 助教授 (90213024)
白石 進  九州大学, 農学部, 助教授 (70226314)
河野 昭一  京都大学, 理学部, 教授 (30019244)
佐々木 恵彦  東京大学, 農学部, 教授 (20196158)
キーワードカバノキ属 / カラマツ属 / コナラ属 / DNA分析 / フェノロジー / 地球温暖化 / 遺伝的変異
研究概要

ヨーロッパからアジア、北米にいたる北半球に広く分布する、カバノキ科カバノキ属(Betula)樹種18種DNA分析による分類学的位置付けを行なった。カバノキ属では、葉緑体DNAの分析から、アジア、ヨーロッパに分布域を持つグループと北米に分布するものとに大別された。さらに、世界の35地域から収集した16種のカバノキ属樹木についてフェノロジー調査を行い、それぞれの種生態的特徴を明らかにした。
ブナ科については、カシワとミズナラおよびモンゴリナラについて、群馬県榛名山のカシワ・ミズナラ混成林および北海道において材料を採取し、葉の形態、アイソザイム遺伝子、全DNAの分析などを行い、それぞれの特徴を明らかにした。さらに、モリゴリナラ、ミズナラ等についてフェノロジー調査を行い、原産地の地理的条件との関連を明らかにした。
また、マツ科カラマツ属(Larix)8種についても同様の分析の結果から、世界に分布するカラマツ属樹木の系統類縁関係を明らかにした。特に、離れて分布するヨーロッパカラマツと日本など東アジアに分布する種とが類似の系統に属する可能性が明らかとなった。一方、従来からグイマツとの関連が指摘されていた馬神岳のカラマツについてのDNA分析の結果、遺伝的にはカラマツであることが明確になった。その他のマツ科植物、山梨県の富士山麓に位置するハリモミ(Picea polita)天然林の遺伝構造を調査し、その更新状況について明らかにした。
以上のように、平成5年度の研究によって、対象とする樹種の分類学的特徴、種の環境適応性、遺伝的多様性などについて明らかにすることができ、地球温暖化による各樹種の反応を予測することが可能になった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 島田健一: "ミズナラ・カシワ及びその雑種とモンゴリナラの遺伝変異(I)" 日林論. 104. 485-486 (1993)

  • [文献書誌] 渡邊定元: "樹木社会学" 東京大学出版会, 450 (1994)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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