研究課題/領域番号 |
04304020
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水産化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山口 勝己 東京大学, 農学部, 教授 (50011896)
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研究分担者 |
村上 昌弘 東京大学, 農学部, 助教授 (70134517)
安元 健 東北大学, 農学部, 教授 (20011885)
松永 是 東京農工大学, 工学部, 教授 (10134834)
平山 和次 長崎大学, 水産学部, 教授 (80039718)
石田 祐三郎 京都大学, 農学部, 教授 (20026488)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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キーワード | 微細藻類 / プランクトン / 多角的利用 / 生理活性物質 / 飼料 / DNAライブラリー / 有機硫黄化合物 / 炭化水素 |
研究概要 |
微細藻類の多角的利用に関する研究を行い、以下の成果を得ることができた。 山口:微細緑藻Botryococcus brauniiによる炭化水素生産を行うために必要な優良株を野外より分離することを試みたところ、A系統1株、B系統4株を得ることができた。これらの内、炭化水素含量が凍結乾燥藻体の30%以上に達するものが2株存在した。 石田:Alexandnium属藻類より、その全DNAを抽出・精製する方法を確立した。これを鋳型として用いPCR法により、本属7種30株についてITSおよび5.8SrDNA領域を含むDNA断片の増幅に成功した。 内田:渦鞭毛藻Crypthecodinium cohniiにおけるジメチルチオプロピオン酸(DMTP)の生合成経路を調べたところ、L-メチオニンが効率よくDMPTに取り込まれることが明らかになった。L-メチオニンのメチル基、および3.4位の炭素がDMPTに取り込まれるが、1位の炭素は全く取り込まれなかった。 平山:クルマエビ種苗生産用の珪藻大量培養水から多くの細菌を分離した。そのうち、12株をそれぞれChaetoceros gracilisの無菌的培養に加え、細菌の共存が珪藻の増殖に与える効果を求めた。調査した12株のうち、珪藻の増殖をよく促進したのはFlavobacteriumの1株で、他にMoraxellaに属する1株も増殖をわずかに促進する傾向を示した。 松永:海洋石炭藻Pleurochrysis carteraeによるカルサイト超微粒子の生産の新しい手法について研究を行った。最適条件下のもとで空気をバブリングすると、いぜん報告した超音波法に比べて細胞にダメ-ジを与えることなく連続培養の間、細胞表面からカルサイト粒子(コッコリス)が脱着した。 村上:強力なトリプシン・トロンビン阻害活性を示した淡水産藍藻Microcystis aeruginosa(NIES-298)より、aeruginosin 298-Aと命名した新規直鎖ペプチドを単利・構造決定し、その活性の評価を行った。 安元:シガテラ原因種の渦鞭毛藻Gambierdiscus toxicusを大量培養し、その培養液からガンビエル酸A.B.C.Dの4成分を得た。それらの抗カビ活性はアンホテリシンBの2千倍という強力なものであった。
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