研究課題/領域番号 |
04304022
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
農業土木
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中野 政詩 東京大学, 農学部, 教授 (00011908)
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研究分担者 |
田中 忠次 明治大学, 農学部, 教授 (70167500)
志村 博康 日本大学, 農獣医学部, 教授 (00007064)
矢野 友久 鳥取大学, 乾燥地研究センター, 教授 (80032085)
三野 徹 岡山大学, 農学部, 教授 (10026453)
黒田 正治 九州大学, 農学部, 教授 (50039319)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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キーワード | 地球環境保全 / 土地利用国際原則 / 水利用国際原則 / 乾燥地の農業利用 / 塩類集積地の改良 / 国際的土地改良事業 / 地球温暖化ガス / 資源環境予測解析 |
研究概要 |
地球環境と食糧のための農業的土地・水利用の国際的共通原則について、1.現状では、世界各地域別の土地資源・水資源状況を日本と比較し、風土・歴史・経済力・技術力などの自然条件・社会条件が農業形態に反映し、その利用実態を規定し、かんがい農業の食料生産効果と環境劣化の不均衡や乾燥・多雨など極限気候や風化・侵食など土壌形質変化のさいの物質・エネルギ循環に特異性を発生せしめていることが分析された。2.地域特性では、砂漠域ではダム施設の構築など水資源開発そのものと配水システムやハウス内水利など末端用水の有効利用方法、および土地基盤整備が必要とされ、多雨域では熱帯酸性硫酸塩土壌の石炭による土壌・土層改良など土壌管理が重要となり、モンスーン地域の季節的水資源の変動が激しい土地では渓流取水工など河川取水の安定施設の設置が必要であり、寒冷泥炭地域では客土・排水・地下水管理など圃場整備が重要とされることが分類・生理された。3.到達段階では、耕地利用は南米・アフリカ・オセアニアだけが新規開発可能であり、水資源は前期段階が約10テラトン、後期段階が約20テラトンであり、利水パターン指数による水循環効率と水質を考慮した水利用形態分析が必要であり、利水部門間・農業水利団体間・地域間・国家間の調整の有無が利用効率を左右していることが明確になった。4.将来予測では、並列処理コンピュータのアルゴリズムの開発があり、感潮河川の塩水遡上限界が計算され、リモートセンシングとGIS利用による土地利用変化と土壌侵食による土地荒廃の関係が予測され、ガス抑制型土地改良事業により農地からの地球温暖化ガス発生が現状の4倍程度に抑え込めることが予想された。5.共通原則として、持続的土地利用モデルと環境保全型地域計画法の枠組みが提案され、農学的適応と工学的対応、地場技術と外来技術、洪水制御と氾濫利用などに平衡がとれた風土の工学が提唱された。
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