• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1993 年度 実績報告書

泌尿生殖器における信号物質の局在と役割

研究課題

研究課題/領域番号 04304027
研究機関新潟大学

研究代表者

藤田 恒夫  新潟大学, 医学部, 教授 (00032863)

研究分担者 河谷 正仁  昭和大学, 医学部, 助教授 (00177700)
内山 安男  岩手医科大学, 医学部, 教授 (10049091)
白井 將文  東邦大学, 医学部, 教授 (50004841)
長田 尚夫  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (90081752)
矢内原 昇  静岡県立大学, 薬学部, 教授 (80046250)
キーワード陰茎海綿体 / 勃起 / 尿道 / VIP / セロトニン / PACAP
研究概要

1.ヒトの陰茎海綿体に分布する神経の詳細な経路が実体顕微鏡下に解明され、外科手術時の勃起神経温存に大きく寄与するものと思われる。
2.骨盤神経節におけるVIPmRNAの存在をin situハイブリダイゼーション法により証明し、とくに勃起神経の起始ニューロン群に多いことがわかった。老令ラットでは、mRNAの量は変化していなかった。
3.勃起の信号物質とされるNOを産生するニューロンは骨盤神経節に存在し、そこから伸びる線維が陰茎海綿体に分布していた。NO合成酵素は洞内皮にも認められ、勃起におけるニューロンと内皮細胞の相互関係が注目される。
4.ヒトの生殖器における主要な神経ペプチドの定量を行ない、精巣にはVIPよりPACAPが多いこと、精のう腺にはとくにNPYが高濃度含まれることがわかった。また、PACAPはVIPの放出を刺激するので、PACAPによる勃起誘導の可能性が示唆された。
5.尿路にはペプチド性知覚ニューロンが密に分布しており、とくにCGRPが優位である。これらの神経は腎盂と尿路では平滑筋に、尿道では上皮に分布する。これらは基本的には知覚受容を行なうが、加えるに前者では尿管のぜん動運動の調節、後者では性的興奮の調整に関与すると思われる。
6.精巣上体管の上皮細胞はカテプシン系プロテアーゼを豊富に含んでおり、精液中にそれらを分泌している可能性が示唆された。精子の成熟過程に利用されているようである。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Iwanaga T.: "Substance P/calcitonin gene-related peptide (CGRP)-immunoreactive nerve terminals in the whole mount preparations of the urethra" Regul.Pep.46. 402-404 (1993)

  • [文献書誌] 岩永 敏彦ら: "勃起のメカニズムと血管作動性物質" 病態生理. 12. 590-597 (1993)

  • [文献書誌] 皆川 信彦ら: "ウサギ陰茎のα-アドレナリン受容体の性質と分布" IMPOTENCE. 8. 155-156 (1993)

  • [文献書誌] 白井 將文: "ペノグラムによる血管性インポテンスの診断" 核医学技術. 13. 42-46 (1993)

  • [文献書誌] Kawatani M.et al.: "Intrathecal administration of NK 1 receptor antagonist,CP96345,inhibits the micturition reflex in the rat" Regul.Pep.46. 392-395 (1993)

  • [文献書誌] Kawatani M.et al.: "Morphological and electrophysiological analysis of the perpheral and central efferent pathways from the clitoris of the rat" Brain Res.(印刷中). (1994)

URL: 

公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi