研究課題/領域番号 |
04304039
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
白木 和夫 鳥取大学, 医学部, 教授 (60010229)
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研究分担者 |
吉澤 浩司 広島大学, 医学部, 教授 (30109954)
黒木 哲夫 大阪市立大学, 医学部, 講師 (30047328)
森島 恒雄 名古屋大学, 医学部, 講師 (90157892)
日野 茂男 鳥取大学, 医学部, 教授 (70012763)
松井 陽 自治医科大学, 助教授 (00159146)
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キーワード | C型肝炎ウイルス / 母子感染 / HCV抗体 / HCV-RNA |
研究概要 |
全国6箇所の施設を中円として主に第2世代HCV抗体により妊婦のスクリーニングが行われており、このスクリーニングによりHCV抗体陽性の妊婦が既に約200例見いだされている。これらの母親から出生した児についてprospective studyが進行している。現在経過観察が開始されている児は約70例である。現在のところ生後2から肝障害が約3年間持続しHCV抗体陽性が持続しさらにHCV-RNAも検出されていることから母子感染により慢性肝炎を発症したと考えられる症例、肝障害は明らかではないが、HCV-RNAが検出され、母子感染が疑われる症例が2例とらえられている。また1歳以降より経過観察が行われた症例ではあるが、HCV抗体、HCV-RNAが検出された症例も2例見いだされている。また経過観察中に一過性ながら肝機能障害が認められている症例が数例みいだされているが、これらはHCV-RNAは検出されておらず、HCV感染は証明されていない。 これまでのところ明らかに母子感染と考えられる症例が見いだされており、HCVが母子感染することは確実であると考えられる。しかしまだ児の経過観察期間が充分でないものが多いため母子感染の頻度や母子感染した症例の経過などについては明らかではない。また肝機能障害が認められながら母子感染が証明されていない症例については、HCV-RNAの詳細な検討、肝生検組織中のウイルスゲノムの検討などにより、母子感染の有無について明らかにする必要があり、次年度に検討を行う予定である。
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