研究課題/領域番号 |
04304057
|
研究種目 |
総合研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分子遺伝学・分子生理学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
馬渕 一誠 東京大学, 教養学部, 教授 (40012520)
|
研究分担者 |
久永 真市 東京工業大学, 生命理工学部, 助教授 (20181092)
能村 堆子 お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (30022578)
浜口 幸久 東京工業大学, 理学部, 教授 (70016161)
宝谷 紘一 名古屋大学, 理学部, 教授 (80025444)
藤井 良三 東邦大学, 理学部, 教授 (10045354)
|
研究期間 (年度) |
1992 – 1993
|
キーワード | 細胞質分裂 / アクチン繊維 / 微小管 / 中間径繊維 / 収縮環 / 分裂装置 / ダイニン / キネシン |
研究概要 |
(1)細胞質分裂:収縮環の形成には蛋白質リン酸化と低分子量G蛋白質rhoが関与していることが示唆された。(2)in vitro運動系:トロポミオシン-トロポニンはアクトミオシン相互作用におけるエネルギー変換効率を高めることが分かった。キネシン頭部の特定部位を基質に固定化し、キネシン頭部だけでも微小管を滑走させることを見いだした。(3)アクチン機能:テトラヒメナと粘菌のキメラアクチンを作製し、アクチンの機能部位を調べた結果、38-83アミノ酸配列がDNaseI結合を担うことが分かった。(4)細胞膜裏打ち構造:アンチセンスDNA法により、エズリン・ラディキシン・モエシン(ERM)がアクチン繊維の構築に関与していることを示した。またERMは細胞膜蛋白質CD44と直接結合することを示した。(5)分裂装置:微小管安定化剤であるヘキシレングリコールは3%未満では中期紡錘体を大きくし、染色体運動を遅める作用をした。(6)色素細胞運動:白色素胞の運動がモーター蛋白質と微小管の相互作用で起こることを示した。また黒色素胞の色素顆粒凝集に先立つCaイオン濃度の上昇を観察した。(7)脳微小管:抗チューブリン抗体E3B8のエピトープが全てのα-チューブリンアイソタイプに共通の432-452のアミノ酸配列領域に存在することを明らかにした。(8)微小管の動的性質:微小管はMAPS結合位置で脱重合相から重合相へスイッチすることが示された。MAPSのこの微小管安定化能はMPFによるリン酸化で消失した。22SダイニンはATP感受性結合をし、微小管を安定化することが分かった。(9)中間径繊維:ウシ脊髄のニューロフィラメントにはタイプ2A蛋白質フォスファターゼが結合しニューロフィラメントの構造維持に働いていることが分かった。細胞質分裂期の中間径繊維キナーゼの候補としてCa-CaM依存性キナーゼが考えられた。
|