研究課題
科学研究費補助金は、その発足以来、大学等の研究機関における学術研究を、基礎研究から試験的研究まで幅広く支援してきている研究助成金である。また、分野も文学、歴史、法学などの人文・社会科学から理学、工学、医学などの自然科学までのすべての専門分野にまつがっており、いま日本の学術研究の昨今の変容は著しいものがあり、また学術審議会の建議等による提言もあり、これらを受けて科学研究費補助金においてもこれらの変化に対応して、研究種目や分科細目の改編が科学研究費補助金における学術研究の進展に寄与するためには、科学研究費補助金による学術研究の実態を分析し、その動向について詳細な基礎データの収集・分析を行うことを目的として研究を行っている。(1)第一段審査に関するアンケート調査科学研究費補助金の審査は書面と合議による二段審査により行われているが、本年度は、平成四年度の審査に携わった第一段審査員(書面審査)に対して、評価方法、審査制度などの項目を中心にアンケート調査を行った。(2)諸外国の資料収集・分析○アメリカ:米国国立衛生研究所(NIH)の所管の研究助成金のピア・レビュー等の申請・審査に関する資料を入手し、分析を行った。○ヨーロッパ:経済協力開発機構(OECD)のレポート「研究評価総合レポート」、「ドイツにおける研究評価の実例」、「英国における研究開発の評価」を入手し、研究評価に関する分析を行った。