研究分担者 |
花輪 公雄 東北大学, 理学部, 助教授 (40142921)
田中 正之 東北大学, 理学部, 教授 (90004340)
竹内 邦良 山梨大学, 工学部, 教授 (50016672)
松野 太郎 東京大学, 気候システム研究センター, 教授 (40037172)
安成 哲三 筑波大学, 地球科学系, 教授 (80115956)
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研究概要 |
本研究は、関連研究者の企画調査により、WCRP(気候変動国際協同研究計画)の副計画であるGEWEX(全地球エネルギー・水循環観測計画)について、我国の研究計画を立察し、実施方法を策定することを目的とした。特に、『地球上に水循環と水資源の変動、およびそれらの予測に関する研究』について、我国主導型の国際協同研究計画を立案することを目的とした。分担者全員による全体会議2回、グループによる会議2回、国内関連研究者による研究会などを行い、次の成果を得た。研究計画は、大きくは、I.大気大循環モデルと水循環,II.地球観測システムと気候の解析,III.地球上のエネルギー・水循環の諸過程の研究(大陸スケール大気陸面相互作用,広域陸面過程,大気・地表・雲の放射過程・放射収支,雲システムのダイナミックス,大洋スケール大気・海洋・陸域相互作用)から構成される。これらの計画を実施していくためには、良質のデータセットの作成、特別集中観測が必要であり、共同研究観測のコアプロジェクトとしてGAME(GEWEXーASIANーMONSOON EX.)を計画した。これは、地球上のエネルギーと水の循環において大変重要な、また共味深いアジアモンスーン、あるいはアジアモンスーン域を対象として、長江周辺の亜熱帯湿潤域、タイを中心とする熱帯湿潤域、チベット高原域などにおける地域特別観測、大陸スケールのデータ解析、地球規模の数値モデリングを行うものである。すでにGEWEX国際会議に提案され、注目を集めており、また、中国、タイ、ロシア共和国その他の諸国が関心を示し、国際的な研究打ち合わせも始められている。本研究では、これらの研究計画の実施を通して(5〜10年間の大型副計画)、我国がWCRPの研究発展に貢献することが極めて重要であるとの結論に達した。
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