研究課題/領域番号 |
04401012
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
小林 雅夫 早稲田大学, 文学部, 教授 (10120916)
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研究分担者 |
井内 敏夫 早稲田大学, 文学部, 教授 (60120903)
大内 宏一 早稲田大学, 文学部, 教授 (30063788)
野口 洋二 早稲田大学, 文学部, 教授 (40063549)
安斎 和雄 早稲田大学, 文学部, 教授 (80063395)
栄田 卓弘 早稲田大学, 文学部, 教授 (10063330)
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キーワード | ヨーロッパ / 差別 / 迫害 / 地域 / 民族的対立 / 宗教的対立 |
研究概要 |
「差別と迫害」といっても、差別なり迫害なりの定義が大きな問題である。そして、歴史上に差別なり迫害なりの具体的事例を探すことは比較的容易であるように思われるが、その実態や背景や歴史的意味なりを検討することはそれ程容易ではない。 差別や迫害には、民族的差別、宗教的差別、経済的差別、法的・社会的差別あるいは性差別などさまざまな差別から発したものがあり、その背後にはその社会が抱える民族的対立、階層間格差、宗教的対立、社会的習慣の違い、文化的格差、地域的格差(地域経済的、社会資本的格差)などさまざまな複雑で深刻な問題があるのが普通であろう。また、差別や迫害には、精神的・経済的・物質的なものばかりでなく、戦争や死といった悲惨な結果を引き起こした危険な差別や迫害も数多くあった。さらに現代でも、地球上のあちこちで生命を脅かす差別と迫害は続いており、多数の犠牲者・死者を発生させている。 「差別」と「迫害」の定義にもよるが、何らかの差別のなかった社会はなかったろう。しかし、差別はあっても、過激な迫害が認識されない社会は存在したかもしれない。もっともこれも、加害者側と被害者側では認識が大きくことなる場合もあるだろう。そして、差別と迫害は、加害者側にも被害者側にも大きな傷を残す。 本研究の参加者たちは、各人の専門分野の中でも「差別と迫害」の事例に注目し、検討した。既に本年度途中にも、各人は研究成果を論文等で発表しているが、年度末には、全員の研究成果を報告書の形で公表する予定である。
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