研究課題
平成四年度は、本研究の着想の契機となったアメリカにおける諸種の不法行為法改革の各州および連邦レベルでの動向や判例の最新の動向を探るとともに、ロースクールや各種研究所、学会などで展開しているアメリカの各種事故被害者救済制度の総合的研究について、充分な理解を得ることも目的とした。各州および連邦レベルの立法動向を正確に調査することは、法律雑誌や書籍等のみに頼っていては極めて難しいが、学部付属の外国法文献センターにあるアメリカの法律関係のデータベースを利用することで、各州の立法動向ならびに判例動向を迅速に把握するという新しい試みも研究手法として取り入れてみた。本共同研究には、アメリカ不法行為法の専門家である研究代表者をはじめ、民法、行政法、労働法、商法、法社会学の各専門家が加わっているが、初年度の研究目標は、それぞれの専門分野の事故被害者救済制度に関係の深い最新の図書、雑誌論文等の文献を中心に収集を図るとともに、データベースの利用により、アメリカ各州と連邦の立法動向、判例動向を探ることをその主眼とした。そして、そうした調査の成果を各人が持ちより、相互に交換しあうことによって、アメリカでの最新の研究動向等について、全員が共に、総合的・全体的理解を深めることに努めた。
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