研究課題/領域番号 |
04401017
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
経済事情・政策学
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
池田 正孝 中央大学, 経済学部, 教授 (30055115)
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研究分担者 |
松丸 和夫 中央大学, 経済学部, 教授 (40146999)
林 正樹 中央大学, 商学部, 教授 (00055211)
青野 寿彦 中央大学, 経済学部, 教授 (10055189)
三井 逸友 駒澤大学, 経済学部, 教授 (00146755)
塩見 英治 中央大学, 経済学部, 教授 (90154179)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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キーワード | 自動車工業 / 電子機器工業 / 工作機械工業 / 製品開発システム / コンピュータ・ネットワーク / 製品開発ネットワーク / 開発支援型産業 / コミュニケーションとコ-ポレーション |
研究概要 |
本年度は自動車.電子機器、工作機械工業の3つの組立型機械工業の製品開発システムについての企業調査が広範囲にわたって実施された。ことに自動車産業の場合、製品開発規模が巨大なため、分業組織も複雑化してその全貌をとらえる上で困難をきわめた。しかし同時に、この分野では国内需要増大に伴って、新車開発が活発化しており、開発技術の顕著な向上、とくにCAD/CAMのソフト分野での技術発展がみられた.その結果、コンピュータ・ネットワークを媒介にした製品開発のネットワーク組織の生成、発展が認められた。そこでわれわれは頂点の自動車メーカーから底辺の開発支援型下請企業にいたるまでの全開発領域を強く一つに結びつけるシステム的統合を「製品開発ネットワーク」ととらえ、そうしたネットワークがわが国の自動車開発の効率性を高める上での役割とその発展の方向性を追求した。なお、こうした動きは自動車産業に比べると電子機器、工作機械産業ではそれ程明瞭にとらえられなかったが、それでも製品活動が多彩化した段階では一定の発展が認められた。また、自動車、電子機器部門の製品開発ネットワークの展開過程でとくに注目される点は、完成品メーカーの製品開発が多様化し、その効率性が強調されるとともに、部品メーカーにおける製品開発のための組織と機能が強化され、また開発支援型産業ことに試作メーカー、金型メーカーの外部化、自立化の動きが一段と強まった点である。こうした分散型の製品開発システムは、開発工程におけるコミュニケーションとコ-ポレーションを促進し、その内容を高める役割を果した。ことが、ヒヤリング調査で確認された。こうした新しい動きは、その後のバブル経済の崩壊により、再編縮小化の方向を余儀なくされたが、その基盤は次世代の製品開発の取組みに引き継れてゆくものと見られる.
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