研究課題/領域番号 |
04402002
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
辻 隆 東京大学, 理学部, 教授 (20011546)
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研究分担者 |
田中 培生 東京大学, 理学部, 助教授 (70188340)
田辺 俊彦 東京大学, 理学部, 助手 (90179812)
市川 隆 東京大学, 理学部, 助手 (80212992)
浜部 勝 東京大学, 理学部, 助手 (00156415)
中田 好一 東京大学, 理学部, 助教授 (80011740)
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キーワード | 恒星進化終末期 / 低温度星 / 星間物質 / 銀河構造 / 赤外線観測 / 赤外アレイ検出器 |
研究概要 |
本研究の目的は、恒星進化終末期の赤外線観測を基礎として銀河の構造と進化を調べることである。近年の赤外2次元検出器の急速な進歩とスペースからの赤外線観測により、低温度星(赤色巨星・AGB星・赤色超巨星)の研究及びそれらをプローブとする銀河の骨格構造の研究が本格的に進められる状況をつくりつつある。 大フォーマット赤外2次元アレイを用いて、地上観測の手段として前年度開発に着手した近赤外分光器及びカメラはほぼ完成し、それぞれ岡山天体物理観測所の188cm望遠鏡及び木曾観測所105cmシュミット望遠鏡に取り付け、調整を行った。残念ながら今年度は天候に恵まれず、現在のところテスト観測にとどまっており、来年度本格的な観測を開始する。 これら新しい観測に備えて、可視域CCDや近赤外域FTSによる高分解能スペクトル解析より、低温度星大気、星周域のモデルの構築及び観測結果の整約方法の検討を行った。また、多数の低温度星の珪素の同位体比を決定し、それらの星の進化について考察した。 さらに、銀河バルジ中の低温度星の電波観測から、バルジの構造を明らかにするとともに、銀河の骨格をなすバルジ・ディスク構造と銀河の形成、進化について考察した。 IRAS衛星データ及び地上赤外線観測の大量のデータベースを解析するための高速計算機とデータストレージを導入し、今年度は、IRASデータの解析・管理システムの構築に着手し、ほぼ完了した。これら遠赤外線データを基に、低温度星星周領域の物理、化学構造を明らかにし、質量放出現象を解明する研究を開始した。同時に昨年度に引続き、ISO衛星、地上観測データの解析アルゴリズム及びモデル解析プログラムの開発を進めた。
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