研究課題/領域番号 |
04402003
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
手嶋 政廣 東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (40197778)
|
研究分担者 |
水本 好彦 神戸大学, 理学部, 助教授 (20219653)
石川 文雄 東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (30092133)
林田 直明 東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (50114616)
木舟 正 東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (40011621)
永野 元彦 東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (00013384)
|
キーワード | 宇宙線 / 空気シャワー / 中性子 / シンチレーション / 光電子増倍管 |
研究概要 |
マルチアノード光電子増倍管4本からなるピクセル数256chのカメラを2台、それらに対応するアンプ、データ収集システムを組み上げた。システム全体としてのチェック、較正をおこなった後、米国ユタ州Dugwayの砂漠に運び、ユタ大の製作した口径2.3mの固定鏡の焦点面に取りつけ、昨年の秋よりユタ大のHiResolution Fly's Eyeと連動して観測を行っている。現在、データの蓄積中である。 望遠鏡システムとしてはピクセルサイズは0.3°×0.3°で、視野6°×15°を覆うものである。超高エネルギー宇宙線からのシンチレーション光測定に対してもっとも検出効率が上がるように(遠方まで見えるように)、望遠鏡の視野中心は高度角19°と、ほぼ水平に近い方向に向けている。 現地では観測中に、大気中に放出されるXeランプによる光フラッシュ、YAGレーザーの3倍高調波(355nm)による光ビームによりオンラインでの較正を行っている。この較正システムにより、常時、システムの動作、大気の様子を確認している。Preliminaryなデータ解析によれば、望遠鏡視野を貫通するイメージをもつ空気シャワーの到来方向は(検出器とシャワー軸を通る平面の法線が)〜0.1°の精度で決定できることがわかった。従来の観測精度(2-3°)と比較すれば、格段に観測精度を上げたことになる。 ユタでの観測はこの3月まで行い、装置を日本に持ち帰り明野での広域空気シャワー観測装置との連動観測実験を継続して行う予定である。
|