研究課題/領域番号 |
04402005
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
渡邉 隆行 東京大学, 理学部, 助手 (80202414)
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研究分担者 |
蓑輪 眞 東京大学, 理学部, 助教授 (90126178)
大塚 洋一 東京大学, 低温センター, 助教授 (50126009)
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キーワード | ボロメータ / 極低温 / 検出器 / 暗黒物質 / 二重ベータ崩壊 |
研究概要 |
銀河の暗黒物質の直接検出、二重ベータ崩壊の半減期の測定を行うためのボロメータ(熱量計型極低温粒子検出器)の開発を進めた。東京大学低温センターの共同利用の冷凍機に、低バックグラウンド化のための変更をくわえて使用した。 20mkで作動する高感度ゲルマニウムサーミスタを試作した。また、インピーダンス変換のための温度4Kで作動する前置増幅器を開発した。 上記のサーミスタと前置増幅器を使用し、フッ化リチウムの単結晶2.8グラムを吸収体としたボロメータを試作した。このボロメータに、60keVのr線を照射して性能を調べ、エネルギー分解能3.8keV(rms)を得た。フッ化リチウムは、暗黒物質の有力候補であるニュートラリーノの検出に適しているので、この要なよいエネルギー分解能が得られたことは、暗黒物質の直接検出に大きく寄与するものである。この成果は、「11.研究発表」の欄に示すように、論文として発表された。 今後は、更に高感度のサーミスタを製作し、数十グラムの吸収体を実現したい。これが成功してら、それらを数十個同一冷凍機内に設置し、総質量1キログラムの物として暗黒物質実験を開始したい。
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