研究概要 |
1.Fermilab E731実験の解析 CP非保存のパラメータε′/εを測定する実験の解析を行い、論文発表を行った。 2.Fermilab E799-I実験の解析 K_L中間子の稀崩壊実験の解析を行い、K_L→π^0ee,K_L→π^0μμ,K_L→π^0νν,K_L→eeee,K_L→eeγγ,K_L→μμγ,K_L→π^0π^0γ,π^0→ee,π^0→μeなどの崩壊について論文発表を行った。 3.Fermilab KTeV実験の準備 1996年7月より開始するKTeV実験のために、次のプロジェクトを担当した。 *CsIの結晶を用いた電磁カロリメータに用いる、線形性に優れた光電子増倍管の開発を行った。また、光電子倍増管の試験装置を独自に作り、できてきた約2400本線形性、レート依存性を0.2%以下の精度で測定した。 *メモリーのマトリックスと高い能力をもつ計算機を組み合わせることにより、20kHzで来る8kbyteの事象を読み出し、全事象その場で解析して必要なものだけをテープに書き出す超高速データ収集装置をFermilabと共同で開発した。 *CsIカロリメータの穴の周りに置くγ線検出器をシミュレーションとテスト実験の結果をもとに設計を行い、プロトタイプの試験を行った後、実機を製作した。 *KTeV実験で探索する種々の崩壊についてモンテカルロシミュレーションを行い、それらに対する感度、及びバックグラウンドの種類と量を見積もった。また、解析のためのプログラムの開発も行った。
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