研究課題/領域番号 |
04402011
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
平田 直 千葉大学, 理学部, 助教授 (90156670)
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研究分担者 |
浅沼 俊夫 千葉大学, 理学部, 助手 (50092028)
伊藤 谷生 千葉大学, 理学部, 教授 (50111448)
伊勢崎 修弘 千葉大学, 理学部, 教授 (60107943)
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キーワード | 対馬海盆 / 大和海盆 / 北隠岐堆 / 地殻構造 / 海底地震計 / 海底電位磁力計 / 大和堆 / 制御地震 |
研究概要 |
平成4年度には、日本海西部での地殻及びマントルの構造を明らかにするために、8月30日から9月8日まで、若潮丸(400t)を庸船し、地震学的方法と地球電磁気方法を用いて探査を行った。本研究航海によって17台の海底地震計(OBS)、3台の海底電位磁力計(OBME)を設置した。地震学的データの解析によって北部対馬海盆の地殻構造が明らかに成りつつある。地震探査の概要は以下の様である。北部対馬海盆、北隠岐堆と大和堆の中間部、大和海盆西部にわたる海域で、OBSを南北測線(110km)と東西測線(210km)上に約15km間隔で設置し、全て回収した。200kgのダイナマイトを4発、20kgを100発、約3km間隔で2測線上で発破した。更に、エアガンによる制御地震を起こした。エアガンの信号は同時にシングルチャンネルのハイドロフォンストリーマーで観測し、ディジタル記録(SCS)した。エアガン(9リットル2台、100m間隔)の信号は震央距離80km程度まで相を認められた。20kgの発破は、震央距離100kmくらいまでは十分なエネルギーを持っている。200kgの発破の信号は微弱ながら200kmまで届いている。30〜60kmの範囲で明瞭なモホ面からの反射波(PMP)が観測された。北部対馬海盆の平均的P波速度構造が次のようであることが分かった。海底下に厚さ1.2kmの堆積層があり、その下に基盤層、上部地殻と下部地殻がある。地殻全体は、堆積層を含めて14kmとなり、大和海盆の地殻とほぼ同じである。本研究の結果とこれまで日本海盆、及び大和海盆で得られた結果を比較すると、対馬海盆と大和海盆はよく似ていた。
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