1.全体システムの組み立て:装置全体システムの組み立てを、平成5年10月に完了した(Fig.1)。 2.FI質量スペクトルの測定:上記装置により、金属クラスターのFI質量測定を行い、画期的な成果が得られた。亜鉛(Zn)クラスターについての結果をFig.2に示す。ダイマーシグナル群の強度分布は、Znの同位元素相対存在量から予測される理論的強度分布と異なり、ダイマー形成時における同位元素の組合せに選択性が存在することが示唆される。 3.亜鉛ダイマー膜の堆積:質量分離されたZn_2^+イオンをエポキシ薄膜上に堆積させることに成功した。このようなZn膜は、非晶質構造をもつ。一般に、モノマー(原子)堆積によるZn薄膜は多結晶である。同一組成でありながら、膜構造に明確な差異が生ずるのは、堆積種が原子であるかクラスターであるかの相違によるものと予想される。
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