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1992 年度 実績報告書

次世代空調システム用作動流体に関する熱力学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 04402025
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

渡部 康一  慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (40051487)

研究分担者 佐藤 春樹  慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (70137983)
キーワード代替フロン物質 / 冷凍サイクル / ヒートポンプ / 作動流体 / 熱力学性質 / 熱物性 / HFC-32 / ジフルオロメタン
研究概要

成層圏オゾンの破壊に関与するため、現在国際的に生産・消費が規制されている特定フロン物質(CFC)に代わって、空調・冷凍システムの作動流体として用いるべき代替フロン物質については、その熱物性値情報をほぼ明らかにすることができた。一方、地球規模の環境問題の深刻化から今まで代替フロン物質として考えられてきた水素分子を含むフロン物質(HCFC)類まで規制されることになったことから、本研究ではHCFC類の代替物質を対象としてその熱物性値情報を明らかにすることを研究目的とした。特にHCFC-22は空調システムの作動流体として広く用いられており、新たな空調システム用作動流体の開発は緊急の課題である。
次世代空調システム用作動流体としてもっとも適する物質を検討した結果、ジフルオロメタン(HFC-32)およびその混合物であるとの結論に至り、平成4年度はその熱力学諸性質の測定を行った。具体的には、HFC-32の臨界温度、臨界密度を気液メニスカスの消滅を目視する実験により決定した。飽和液体密度、飽和蒸気圧力を磁気式密度計により220〜330Kの温度範囲で測定した。また、気液両相における圧力・体積・温度の相互関係、すなわち、PVT性質を等容法によって、温度320〜440K、圧力2.9〜9.8MPa、密度110〜851Kg/m^3の範囲に69点測定した。そして、気相域のPVT性質については、バーネット法により第2ビリアル係数およびその他のビリアル係数値を決定することができた。これらの実験で用いたHFC-32の試料純度は99.998wt%であり、磁気式密度計の場合密度値で±0.2%、そしてバーネット法の場合は、第2ビリアル係数を圧力値に換算して±1kPa以内の測定の不確かさで決定することができた。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Z.-Y.Qian: "The Comepressibility Factors and Virial Coefficients of Difluoromethane(HFC-32) by a Burnett Method" JSME International Journal. 36. (1993)

  • [文献書誌] J.V.Widiatmo: "Measurement of Vapor Pressures and Liquid Densities of HFC-32 and HFC-125" Proc.of 3rd Asian Thermophys.Prop.Conf.,Int.Academic Publishers,Beijing,China. 364-369 (1992)

  • [文献書誌] 佐藤 隆裕: "HFC-32のPVT性質に関する測定" 第13回日本熱物性シンポジウム講演論文集. 41-44 (1992)

  • [文献書誌] J.V.Widiatmo: "HFC-32+HFC-134a系混合物の飽和液体密度測定" 第13回日本熱物性シンポジウム講演論文集. 37-40 (1992)

  • [文献書誌] 西村 敦夫: "HFC-32の気相域および飽和状態における熱力学性質" 第13回日本熱物性シンポジウム講演論文集. 57-60 (1992)

  • [文献書誌] 桑原 重雄: "HFC-32の臨界域における気液共存曲線および臨界定数の測定" 第13回日本熱物性シンポジウム講演論文集. 69-72 (1992)

  • [文献書誌] 與茂 光輝: "フローカロリメーター法によるHFC-32の液相域における定圧比熱測定" 平成4年日本冷凍協会学術講演会講演論文集. 5-8 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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