研究課題/領域番号 |
04402032
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子材料工学
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研究機関 | 北海道大学 (1993-1994) 広島大学 (1992) |
研究代表者 |
末宗 幾夫 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (00112178)
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研究分担者 |
植杉 克弘 北海道大学, 電子科学研究所, 助手 (70261352)
沼居 貴陽 北海道大学, 電子科学研究所, 助教授 (60261351)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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キーワード | 青色レーザ / II-VI族半導体 / エキシトン / 超格子 / 原子間力顕微鏡 |
研究概要 |
II-VI族半導体超格子と井戸幅ゆらぎによる局在エキシトンによる高性能青色レーザの基礎研究を進めた。具体的にはMOVPE成長したZnSe/ZnSSe超格子について、そのヘテロ界面を光学的に評価した。また原子レベルでヘテロ界面を直接評価するために、原子間力顕微鏡(AFM)によるヘテロ界面評価の研究も進めた。 常圧MOVPE法によりZnSe/ZnS_<0.18>Se_<0.82>超格子(平均組成はGaAs基板に格子整合)を製作し、ヘテロ界面の急唆性を光学的に評価した。励起PL(PLE)スペクトルでは、2.8165eVにピークの見えるHH1エキシトン吸収が観察され、PL発光ピークとほぼ完全に一致している。p-偏光で超格子表面にブリュースター角入射させた場合の反射スペクトルでは、PLEでHH1エキシトンピークに対応する位置にスペクトル幅2meV以下の鋭いエキシトン反射ピークが観測され、超格子構造の揺らぎによる不均一拡がりがかなり小さいことを確認した。これらのHH1エキシトンピークとPLEで観測されているHH2と思われる二つのピークのエネルギー位置は、HHバンドの正孔有効質量0.65-0.7程度で、井戸幅が1monolayer変化した場合のエネルギー位置にほぼ一致しており、ZnSe/ZnSSeでは1monolayerのかなり急唆なヘテロ界面を持った超格子をMOVPEで成長できることが確認できた。 また、原子レベルでヘテロ界面を直接評価する準備として、AFMによる界面評価の研究を進めた。ZnSe膜を(001)GaAs基板に成長したサンプルの(110)劈開面における、垂直方向の原子間力と水平方向の摩擦力の同時観察により、半導体表面の幾何学的な凹凸と、半導体の識別を分離して測定できることを示した。
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