研究課題/領域番号 |
04403004
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
広瀬 千秋 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (70016723)
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研究分担者 |
近藤 淳子 東京工業大学, 資源化学研究所, 助手 (60234936)
和田 昭英 東京工業大学, 資源化学研究所, 助手 (20202418)
堂免 一成 東京工業大学, 資源化学研究所, 助教授 (10155624)
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キーワード | ピコ秒時間分解分光 / 界面和周波発生法 / SFG / 表面 / 反応中間種 |
研究概要 |
本年度は、ピコ秒の時間幅を有する赤外パルスを発生させるための光源部の製作と、単結晶の清浄表面上に構造のわかった吸着種を調製するための超高真空装置の製作を行った。 光源部に関しては4000〜2500cm^<-1>の赤外光を得るためにLiNbO_3結晶によるパラメトッリク発生、増幅装置と、2500〜1300cm^<-1>の赤外光を得るためのAgGaS_2結晶と進行波型色素レーザーによる差周波発生装置を製作した。パラメトリック発生、増幅装置に関しては4個の結晶片を用いることにより3000cm^<-1>付近において時間幅35ps以下、線幅7cm^<-1>以下、1パルスあたりのエネルギー0.2mJの赤外パルスを得ることができた。また、差周波発生装置に関しては2000cm^<-1>付近において時間幅30ps以下、線幅11cm^<-1>、エネルギー20mJの赤外パルスが得られた。現在、以上の光源を2系列組むことで2色の赤外光を用いた時間分解計測を行えるシステムを組み上げている段階である。 超高真空装置に関しては、真空チャンバー及び試料ホルダーの製作はほぼ終了し、所定の性能(到達真空度1x10^<-10>Torr以下、温度領域80^〜700K)を出すための最終的な調整段階にある。 これまでに製作したシステムを用いて、ダイアモンド(100)表面のSFGスペクトル観測を行ったところ、2920cm^<-1>にC-H伸縮振動に帰属されるスペクトルが観測され、システムが所定の性能を有していることは確認された。今後は、まず銅単結晶表面上に吸着させたギ酸について検討を行う予定である。
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