研究課題/領域番号 |
04403004
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
構造化学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
廣瀬 千秋 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (70016723)
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研究分担者 |
野村 淳子 東京工業大学, 資源化学研究所, 助手 (60234936)
和田 昭英 東京工業大学, 資源化学研究所, 助手 (20202418)
堂免 一成 東京工業大学, 資源化学研究所, 助教授 (10155624)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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キーワード | 赤外-可視和周波分光 / 表面化学種の振動スペクトル / ピコ秒和周波発生分光 / 表面反応の中間体 / 反応ダイナミクス |
研究概要 |
本研究課題は、固体表面の化学反応の過程で生成する化学種を識別してその構造や配向をあきらかにし、さらにそのダイナミクスを明らかにするために、ピコ秒パルス光を使った赤外-可視和周波発生分光法を適用することを目的として平成3年から実施されたものである。本年度は最終年度として、波長可変赤外パルス発生装置の仕上げと様々な表面におけるSPG分光の実施、それに、ポンプープローブ吸収分光法による振動ダイナミクスの基礎過程の検討を中心課題に設定した。 波長可変赤外光パルス発生装置については、前年度に引き続き可変波長領域の拡大とその掃引方法の円滑化、さらに、パルス当たりのエネルギーを損なうことなく発振波長幅を狭めることに主力を注いだ。即ち、近赤外光発生装置における光学素子の選択と配置を改良して可変領域を拡大することに成功し、さらに、波長選択素子として回折格子を導入して発振赤外光の線幅を約30cm^<-1>から2cm^<-1>以下まで狭めることに成功した。また、現有の装置を利用してMgO結晶やPt単結晶表面の吸着種について赤外-可視和周波発生分光を行い、測定手順の自動化、簡便化を進めた。さらに、試料表面を調製するために製作した超高真空チャンバーについて、マニピュレータ及び温度可変部に改良を加えた。 ニオブ酸リチウム結晶によるパラメトリック光発生で得た赤外パルス光を使ってポンプープローブ法による過渡吸収の実時間測定を行い、ゼオライト表面の酸性水酸基における分子吸着による振動寿命の変化を実測した。その結果、表面水酸基のOH伸縮振動の寿命に貴ガス原子(K.Xc)及び水分子の吸着の効果が見出され、吸着相互作用に対して新しい情報を与えることとなった。
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