研究課題/領域番号 |
04404003
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岩槻 邦男 東京大学, 理学部, 教授 (10025348)
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研究分担者 |
長谷部 光泰 東京大学, 理学部, 助手 (40237996)
村上 哲明 東京大学, 理学部, 助手 (60192770)
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キーワード | rbcL / シダ植物 / 系統 / 分子系統 / チャセンシダ科 / ホウビシダ節 |
研究概要 |
本研究ではシダ植物の約120種を選定し、rdcL遺伝子の塩基配列を決定することを計画している。本年度はまず、材料を選定し、DNAを抽出する実験を行った。本植物園で栽培中の材料、および野外での採集で得られたひものを合わせて約120種類からDNAを抽出した。これは現生のシダ植物の90%以上の科を含み、系統学的に興味深いStromatopterisやPlatyzomaなどの属を含んでいる。次に、系統的にかけ離れた種間でrdcL遺伝子をPCR法により増幅するため、ユニヴァーサルなプライマーを探索した。この実験は試行錯誤をともなう膨大な量であったが、(30種類以上のプライマーについて検討した)、適切なプライマーを発見することができた。このプライマーを用い、rdcL遺伝子を3つの領域に分割し、PCR法で増幅し、塩基配列決定実験の材料とするための実験方法を確立した。その後、順次本年度新たに購入したDNA自動シークコンサーで塩基配列の決定を行いつつある。本年度はまだデータの詳細な解析を行なう段階ではないが、ワラボシ科がオシダ科の姉妹群である可能性があること。Stromatopterisはウラジロ科の姉妹群であり、一時期提唱されていたようにてツバラン科と類縁を持つ可能性は低いこと、など興味深い結果が期待されている。チャセンシダ科については、ホウビシダ節のものを中心に解析を行なった。日本産のもの8種および中国産のもの4種についてrdcLの塩基配列を決定することができた。今後は、ホラビシダ節以外のチャセンシダ科の種についても解析を行ない、ホウビシダ節がチャセンシダ科のどの群から起源したかを明らかにしたいと考えている。
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