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1992 年度 実績報告書

脳下垂体ホルモンの進化

研究課題

研究課題/領域番号 04404005
研究機関早稲田大学

研究代表者

石居 進  早稲田大学, 教育学部, 教授 (90063528)

研究分担者 木村 一郎  早稲田大学, 人間科学部, 教授 (10011595)
山本 和俊  早稲田大学, 人間総合研究センター, 研究員
菊山 栄  早稲田大学, 教育学部, 教授 (20063638)
キーワード黄体形成ホルモン / β-サブユニット / α-サブユニット / 二次構造 / ループ / ウズラ / αヘリックス / β-構造
研究概要

ニワトリの黄体形成ホルモン(LH)のβサブユニットとαサブユニットのcDNAをプローブにして、ウズラの脳下垂体のcDNAライブラリーから、ウズラLHのβサブユニットとαサブユニットのcDNAのクローニングに成功した。その結果、これらのcDNAの塩基配列はニワトリのものと極めて高い相同性を持っていることが分った。またβサブユニットのcDNAの塩基配列からアミノ酸配列を推定したところ、ニワトリと高い相同性が認められ、ことに15残基あるプロリンは完全に同じ位置に存在していることが判明した。
そこで、このβサブユニットのアミノ酸配列をデータとして、LHβサブユニットの二次構造の推定をコンビネイショウ法によって行なったところ、15個存在するプロリンのうち14個はすべてαヘリックスやβ構造を避けていて、ループに存在することが分った。ペプチド鎖の立体構造の自由度はペプチド鎖の回転によって生じるが、プロリン残基の都合では回転が不可能なので、LHβサブユニットの立体構造の自由度は極めて低いと推定された。LH分子の浮容体との結合はFSH分子のそれに比較して極めて動物群に対する特異性が高いことが知られていたが、このLHの高い種特異性は、LHβサブユニットの立体構造の自由度が低いことによって説明できた。
現在、哺乳類や両生類のLHβサブユニットについても二次構造の解析を行なっている。
また、PCR法によってニワトリFSHβサブユニットcDNAのクローニングも進行中である。
さらにウシガエルにおいてプロラクチンを放出させている因子は哺乳類などで甲状腺刺激ホルモンの放出をおこさせているTRHであることも明らかとなった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] E.A.Wong,J.L.Silsby,S.Ishi,E.El.Halawani: "Pitnitary luteinizing hormone and prolactin messenger ribonucleic acid levels are inversely related in laying and incubating turkey hens" Biology of Reproduction. 47. 598-602 (1992)

  • [文献書誌] M.Kikuchi,S.Ishii: "Changes in luteinizing hormone receptars in the grannlosa and theca layers of the ouarian follicle during follicular maturation in the Japanese guail" General and Comparative Endocrinology. 85. 124-137 (1992)

  • [文献書誌] S.Ishii,M.Itoh: "Amplexus induces surge of luteinizing hormone in male toads bufo japonicus" General and Comparative Endocrinology. 86. 34-41 (1992)

  • [文献書誌] K,Tsutsui,S.Kawashima,R.N.Saxena,S.Ishii: "Annnal changes in the binding of follicle-stimulating hormone to gonads and plaswa gonadotropin concentrations in indian weaver birds inhabiting the subtropical zone" General and Comparative Endocrinology. 88. 444-453 (1992)

  • [文献書誌] Z.-S.Ji,K.Kubokawa,S.Ishii,S.-I.Abe: "pifferentiation of secondary spermatogonia to primary spermatocytes by mammalian follicle stimalating hormone in organ culture of testes fragments from the nent,eynops pyrrhogaster" Pevelop.Gronth & Piffer. 34. 649-660 (1992)

  • [文献書誌] K.Nakajima,D.Uchida,N.Takahashi,T.Yanagisawa,K.Yamamoto,S.Kikuyama: "Thyrotropin-releasing hormore(TRH)is the major prolactin-releasing factor in the bullfrog hypothalamus" Gen.Comr.Endocrinol. 89. 11-16 (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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