研究課題/領域番号 |
04404009
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
古澤 巌 京都大学, 農学部, 教授 (10026594)
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研究分担者 |
久保 康之 京都大学, 農学部, 講師 (80183797)
奥野 哲郎 京都大学, 農学部, 助教授 (00221151)
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キーワード | BMV / RNA複製酵素 / 形質転換植物 / モノクローナル抗体 / 試験管内転換 / 試験管内翻訳 |
研究概要 |
ブロムモザイクウイルス(BMV)の各遺伝子をそれぞれ単独に組み込んだタバコ植物において、ウイルスの複製酵素遺伝子がトランスに働きゲノムRNA1,2はもちろんのことRNA3、3aタンパク質や外被タンパク質のmRNAを結果的に合成することが明らかとなった。その際、ウイルス感染細胞内に見られる一鎖RNAの合成や子孫RNAの合成が確認された。さらに、このように細胞の染色体に組込まれたウイルスRNAの複製酵素によってヒト-インターフェロンとのキメラウイルスRNAもウイルスRNAと同程度に複製され、翻訳されることが明らかとなり、外来の有用なタンパク質の大量生産が可能となった。一方、BMVRNA1およびRNA2のcDNAを発現ベクターであるpTV118Nに接続し、大腸菌に形質転換させ、RNA1及びRNA2の遺伝子産物である1a及び2aタンパク質を大量に得ることができた。このタンパク質をマウスに免疫し、モノクロナルクローン細胞株を選抜した。これら細胞株からの抗体を用いて、ウイルス複製酵素と反応するクローンをウエスタン分析によって72株選抜した。さらに、抗体とウイルス複製酵素画分と反応させ、酵素活性を直接阻害するものと、全く阻害しないクローンとに分けることができた。これらの抗体を用いて、複製酵素の活性部位の同定、抗体カラムによる酵素の精製やウイルスのRNA複製酵素に関与する宿主因子の同定を試みている。
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